メールマーケティングにおいて「メールの到達率」は重要なKPIのひとつです。IPアドレスのブラックリスト登録をされてしまうと、メール到達率が悪化してしまうため、定期的な監視が必要です。そこで今回は、IPアドレスがブラックリストに登録された際の解除法と対策について解説します。
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ブラックリストとは
メール送信におけるブラックリストとは、不正なメール配信をおこなうIPアドレスやドメインのリストです。
IPアドレスがブラックリストに登録されると、メール到達率悪化などメールマーケティングに大きな影響を及ぼします。
迷惑メールやスパムメールを送らない正当なIPアドレス・ドメインがブラックリストに登録される可能性もあるため、管理者が監視をする必要があります。
ブラックリストの確認方法
ブラックリストの確認は2ステップです。
1.メールサーバーのIPアドレスを確認
ブラックリストのステータスを確認するために、メールサーバーのIPアドレスを確認しましょう。
メールサーバーが複数ある場合は、それぞれのIPアドレスを各ブラックリストのデータベースにて確認します。
2.ブラックリスト確認サイトでチェック
ブラックリスト確認サイトでIPアドレスをチェックします。代表する3つのサイトをご紹介します。
Mx Toolboxの場合、下記のように表示されます。
左側に「OK」が書いてあれば問題ありません。
「SPAMCOP」「Spamhaus ZEN」などの第三者団体ブラックリストデータべースのリストが表示され、一回の検索で複数のデータベースに登録があるか確認ができます。
ブラックリストの解除方法
ブラックリストに登録されていることを確認したら、ブラックリスト登録を確認したウェブサイトで該当IPアドレスのブラックリスト解除申請を行います。
実はブラックリスト登録は簡単に行えるため、解除することも簡単です。
Spamhausの場合、「Blocklist Removal Center」というリンクがありますので、画面に沿って進めば簡単に削除申請ができます。
ブラックリスト登録は以外にも簡単に登録されてしまいますので、削除申請するのも比較的簡単です。
代表的なブラックリストを掲載します。
- Spamhaus
- Barracuda Reputation Block List
- Invaluement
- MXToolBox
- MultiRBL
- Spamcop
- Cisco Talos
- SURBL
- RATS-Dyna
- MGT.jp
- IPひろば
簡単に登録されてしまうからこそ、メール送信元IPアドレスの定期的なブラックリスト確認は重要となります。
IPアドレスがブラックリストに登録されてしまう原因
迷惑メールやスパムメールを送信したことがなくても、ブラックリストに登録されてしまう事があります。
原因としては主に下記3項目が考えられます。
- 「無効なメールアドレスにメールを送信し続ける」
- 「スパムトラップにメール送信」
- 「多くの人がスパムトラップメールとして報告した」
それぞれよくあるシーンをご紹介します。
無効なメールアドレスにメールを送信し続ける
エラーメールアドレスやバウンス情報を確認できていますか?
- 「退職者メールアドレスにメールを送信し続ける」
- 「ユーザーがメルマガ登録したときのメールアドレスが間違っていた」
- 「入力ミスがあり、@gmail.comではなく、@fmail.comに送り続けていた」
など、といったパターンが多いのではないでしょうか。
メールマーケティングをする場合、開封率やCV率だけではなく、エラー原因もしっかり確認しましょう。
スパムトラップにメール配信
スパムトラップとは、存在していないメールアドレスや、使われなくなったメールアドレスも元に、ISPが迷惑メールを見分けるためのメールアドレスを指します。
考えられるシーンとしては、前述の「無効なメールアドレスにメールを送信し続ける」と同様です。
エラーが帰ってくるメールアドレスに、メールを送信し続けるような不適切な運用をしていないか、運用フローを確認しましょう。
多くの人がスパムメールとして報告した
- 「オプトインのないリストにメールを送信した」
- 「メルマガ登録解除が面倒なため、スパムメールとして報告する」
メルマガ登録解除が面倒な時、ありませんか?メルマガ解除をするのにログインID、パスワードが必要で、すぐ解除できなかったり。
メール受信者としては、メルマガを解除が面倒であれば、スパムメールとして報告したり、フィルタリングをすることも同じです。
IPアドレスのブラックリスト対策
ブラックリストを削除して安心してしまわないようご注意ください。
再度登録されないよう、できる限りのブラックリスト対策を行いましょう。
メーリングリストをクリーニングする
間違ったメールアドレスや、使われなくなったメールアドレスに配信し続けると、「リスト型攻撃」と判定されブラックリスト登録される可能性があります。
エラーメールのエラー理由やバウンス情報を確認して、無効なメールにメールを送信し続けないよう、配信から除外しましょう。
WebフォームにreCAPCHA(リキャプチャ)を導入する
Webサイトに設置しているWebフォームへ大量に登録され、トラップメールに自動返信メール大量に送信するケース。
このような場合は、WebフォームにreCAPCHA(リキャプチャ)を導入することで、機械的な登録を防ぐことができます。
リストは購入しない
スタートアップのビジネスや、コネクションが少ない場合はリストの購入をしたいと考える場合もあるでしょう。
特定電子メール法により、広告宣伝メールについて、「原則としてあらかじめ送信の同意を得た者以外の者への送信禁止」ということが定められています。
また、広告宣伝メールを送信して良い相手は、オプトイン方式により指定されており、義務付けられています。
詳しくは「特定電子メールの送信の適正化に対する法律のポイント」をご確認ください。
法律違反により懲役や罰則を受けないよう、リスト購入はしないようにしましょう。
メルマガ解除をしやすく
「メルマガ解除にパスワード入力が必要のため、面倒に感じてスパム報告してしまおう」などといった理由で、
ユーザーからスパム報告やフィルタリングをされることを防ぐために、メルマガ解除のURLは分かりやすく設置しましょう。
手動ログインが必要なく、すぐに解除できることでユーザーへのストレスも軽減できます。
IPアドレスブラックリスト管理は大変
メール配信システムの運用において、IPアドレスのブラックリスト管理は、ほんの一部。
ブラックリスト管理のほか、メールサーバーの管理、ISPへの働きかけ、メール配信振り分けのチューニング、フィッシングメールへの対応などなど。
自社でメール配信システムを構築した場合、管理や運用で膨大な時間と労力、お金がかかります。
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