電子署名とは、電子文書に対して行われる、紙の契約書における「手書きの署名」や「押印」に相当する技術的な仕組みです。電子署名を用いることで、その電子文書が「誰によって作成されたか(作成者の証明)」と、「作成された後に改ざんされていないか(非改ざん性の証明)」という二点を保証できます。これは、手書きの署名に、実印と印鑑証明書をセットで用いることで、その信頼性を格段に高めることに似ています。高度な暗号技術によって、なりすましや改ざんを防ぎ、電子文書に法的な効力を持たせることができます。
当社サービスとの関連
当社のメール配信サービス「クライゼル」、「autobahn for AppExchange」や「autobahn MTA」で利用されている送信ドメイン認証技術「DKIM」は、この電子署名の仕組みを応用したものです。メールを送信する際に、送信サーバーが秘密の鍵で「電子署名」をメールに付与します。受信側のサーバーは、公開された鍵を使ってその署名を検証し、「このメールは確かに〇〇というドメインから送られ、途中で改ざんされていない」ことを確認します。これにより、なりすましメールを防ぎ、メールの信頼性を高め、受信ボックスへの到達率向上に貢献します。