【有料/無料14選】ローコード開発ツールを徹底解説

ローコード開発ツール14選
ローコード

今回は、ローコード開発に便利なツール14製品をピックアップし、それぞれの機能やメリットについて解説します。無料で利用できるツールも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

会員サイト作成、Webフォーム作成、顧客管理を低予算で行いたいときには、CRMプラットフォーム「クライゼル」をローコード開発ツールとして利用することもおすすめです。あわせてチェックしてください。

高速開発を実現!ローコード開発ツールとは?

システム開発手法の一つ、「ローコード開発」をご存じでしょうか。ローコード開発とは、少ないコード記述でシステムを構築する手法のことです。直感的な操作で開発ができるのが大きな特徴で、開発者が少ないあるいは全くいないチームでも、開発コストと工数を抑えながら迅速にアプリケーションを開発することができます。

詳しくは下記記事でも記載しておりますので、合わせてご覧ください。

ローコードとノーコードの違いとは?

ローコード開発とノーコード開発の明確な違いはコードを書く量です。

  • ノーコード(No-Code)開発:コードを書くことがない
  • ローコード(Low-Code)開発:カスタマイズのために部分的なコーディングが必要

ローコード開発はノーコード開発よりも自由度が高いため、柔軟性を求めるアプリケーション開発に適しています。そのぶん、開発したいアプリケーションによっては、ノーコード開発よりもプロセスがより複雑になることもありますが、大半のローコード開発ツールは視覚的・直感的に操作ができるうえ、テンプレートやガイドツール、サポート、オンラインコミュニティを活用すれば、よりスムーズに開発を進めることができます。

ローコード開発ツールを選ぶときのポイント

ローコード開発ツールを選ぶときのポイントは以下が挙げられます。

使いやすさ  操作が直感的でわかりやすいか
機能性必要な機能が揃っているか、カスタマイズが可能か
拡張性開発後の機能変更・追加に対応できるか、外部システムとの連携機能があるか
セキュリティ   国際的なセキュリティ規格やプライバシーマークなど、ツール提供社側が第三者機関からの認証を取得しているか
コスト初期コストやランニングコストは予算に合っているか、課金体系はプロジェクトにとって適切か
サポート ベンダーのサポートが充実しているか、コミュニティが活発か
テンプレート テンプレートやコンポーネントが豊富か
レビュー他のユーザーの評価が良いか
将来性今後の技術的な進化やニーズに対応できるか

これらのポイントをもとに、自社のニーズに合ったローコード開発ツールを選びましょう。

また、ツールには無料のもの、有料のものがあり、各ツールの機能はさまざま。これから無料/有料のツールを紹介しますので、どちらが自社が求めている開発に適しているか、検討してみてください。

無料で使えるローコード開発ツール5選

まずは無料で利用できるローコード開発ツールから紹介します。今回は5つをピックアップしました。これらのツールは無料から使うことができ、どれも高機能です。

それでは、各ツールの特長と詳細を見ていきましょう。

サービス名特長
Hubspot(HubSpot Japan株式会社)AIで業務を効率化
Bubble(Bubble Group, Inc.)Webアプリケーションの開発が得意
Pleasanter(株式会社インプリム)オンプレミス環境でも利用可能
Adalo(Adalo, Inc.)簡単にネイティブアプリケーションが開発できる
iPLAss(株式会社電通総研)業務アプリケーションの開発をスピードアップ

Hubspot(HubSpot Japan株式会社)

世界中で広く信頼されるCRMプラットフォーム
引用元:https://www.hubspot.jp/

Hubspot(ハブスポット)は、企業の営業活動とビジネス成長を総合的に支援するCRMプラットフォームです。135か国以上で約20万5,000社の企業に導入されている(※2024年7月時点)人気プラットフォームであり、世界中で広く信頼されています。日本でもDeNAやHIS、アンカー・ジャパンなど、多くの企業に採用されており、その使いやすさとパフォーマンスの高さはお墨付きです。

Hubspotはマーケティング、カスタマーサービス管理、オペレーション支援など、目的別の機能を備えた5製品をベースとしています。

  • Marketing Hub:顧客と有意義なつながりを築くMAツール
  • Sales Hub:あらゆる機能を備えた営業支援ソフトウェア
  • Service Hub:短時間でカスタマーサービスを最適化
  • CMS Hub:簡単操作でWebサイトを制作できるツール
  • Operations Hub:複雑なコーディング不要でアプリとデータ連携

このうち「Marketing Hub」「CMS Hub」「Operations Hub」で、ローコード開発機能を利用できます。自社の環境や顧客の特性に合わせて、多彩なシステムをシームレスに連携させ、あらゆる業務の効果を最大限に高められます。

AIで業務を効率化

Hubspotの特筆すべき機能は、シームレスに組み込まれたAIによる業務サポートです。タスクを自動化し、生産性向上、コンテンツのクオリティアップに貢献します。AIツールを使用することで、プロンプトに基づくWebサイト作成(※2024年7月時点ではベータ版でのみ対応)や、ワークフローの自動化が可能です。今後のアップデートでは、さらなる機能向上に期待できます。無料で利用することも可能ですので、まずは試しに使ってみると良いでしょう。

Bubble(Bubble Group, Inc.)

アメリカ発のノーコード開発ツール
引用元:https://bubble.io/

Bubble(バブル)はアメリカ発のノーコード開発ツールで、Webアプリケーションをはじめ、WebサイトやECサイトなどを開発することができます。ユーザーは330万人を超え、世界的な人気を誇ります。

Bubbleはノーコード開発ツールながらカスタマイズ性が高いので、HTMLやCSS、JavaScriptを使用することでさらに機能を実装でき、ローコード開発ツールとしても利用できます。 優れている点としては、ドラッグアンドドロップで操作できる直感的なインターフェースが挙げられます。コンポーネントや要素を画面上に配置することで、ボタン、テキストボックス、画像、アイコンなどのUI要素も簡単にレイアウトできます。これにより、デザインやプログラミングのスキルがなくても複雑なレイアウトが視覚的に設計可能です。

一方、2024年7月時点で日本語化はされておらず、操作画面やサポートなどはすべて英語表記となっています。使用する際には最低限の英語力が求められますが日本語の教材も充実しているので、それらを参考にしながら翻訳ツールを活用して学習すると良いでしょう。

Webアプリケーションの開発が得意

柔軟性の高さに定評があり、外部サービスとの連携機能や豊富なプラグインに対応しているため、高度なアプリケーションを作ることが可能です。開発事例としては、マッチングアプリケーションやレストランの検索アプリケーション、SNSアプリケーション、フリーマーケットサイトなど、さまざまなジャンルのサービス開発に役立てられています。

Pleasanter(株式会社インプリム)

オープンソースのローコード開発ツール
引用元:https://pleasanter.org/

Pleasanter(プリザンター)は、オープンソースのローコード開発ツールです。インストールすれば、無料で利用できます。機能制限やユーザー数の制限もありません。最新の情報を常に参照し、共有できるため、いつ誰が編集を加えたか一目瞭然で、チーム単位での利用にも適しています。

直感的なマウス操作で業務管理アプリケーションを開発できるので、煩雑化しやすい業務を快適に、そしてシンプルに変えることが可能です。Excelのような感覚で手軽に作業できるほか、高度な機能も少しソースコードを書き足すだけで実装できるため、ニッチな業務システムも簡単に構築できます。

操作方法がわかりやすいため、教育にかかる時間やコストも少なく済みます。フルスクラッチ開発よりも格段にコストを抑えられるため、経費をなるべく安く抑えたい中小企業にもおすすめです。OSS(オープンソースソフトウェア)でありながら、充実のサポートサービス(※有料)が用意されているため、万が一のときも安心して利用できます。

オンプレミス環境でも利用可能

Pleasanterは、外部ネットワークに接続できないクローズドな環境でも利用できます。病院や銀行、さらには自治体の役所など、クラウドが利用できない公的な機関のDX化にもおすすめです。

Windows、Linuxはもちろん、オンプレミス環境や、自社採用のクラウド上への構築も可能です。なお、公式の推奨スペックは以下の通りです。

  • オンプレミス環境
    CPU: 2コア以上
    メモリ: 4GB以上
    システムディスク: 60GB以上
    データディスク: 10GB以上
  • Microsoft Azure サーバーレス構成
    App Service : S1 ACU 100 1.75GBメモリ 以上
    SQL Database: S3 DTU 100 250GB 以上

※出典:https://pleasanter.org/manual/faq-recommended-specifications

Adalo(Adalo, Inc.)

簡単にアプリケーション開発ができるノーコード開発ツール
引用元:https://ja.adalo.com/

Adalo(アダロ)はアメリカで誕生した、プログラミングの知識やスキルがなくても簡単にアプリケーション開発ができるノーコード開発ツールです。JavaScriptを使用することで標準機能を超えた独自の機能やデザインを実装することができるため、ローコード開発ツールとして利用することも可能です。

一般的なWebアプリケーションだけでなく、Apple StoreやGoogle Playからダウンロードできるネイティブアプリケーションが開発できます。また、デザイン性の高いテンプレートが用意されており、洗練された見た目のアプリケーションを作成できる点も人気の理由です。

2024年7月時点で、Adaloの公式サイトは一部日本語化されていますが、サポートやコミュニティはすべて英語で提供されています。そのため、最低限の英語スキルは必要ですが、直感的な操作が可能なので初心者でも開発しやすいノーコード開発ツールの一つといえるでしょう。

簡単にネイティブアプリケーションが開発できる

一般的に、ネイティブアプリケーションを開発する際には、iOS アプリケーション開発言語である「Swift」や「Objective-C」、Android アプリケーション開発言語である「Java」や「Kotlin」などのプログラミング言語を使用し、複数のデバイスやシステムに対応した開発環境を整備する必要があります。

しかし、Adaloなら独自の開発環境を整えなくてもiOSやAndroid向けのネイティブアプリケーションを作成することが可能です。これにより、非開発者でも社内アプリケーションやコンシューマ向けアプリケーションを作ることができます。

iPLAss(株式会社電通総研)

Javaベースの開発プラットフォーム
引用元:https://iplass.org/

iPLAss(アイプラス)は、システム開発の効率向上を目的としたJavaベースの開発プラットフォームです。Webブラウザ上でデータモデルの定義や管理、CRUD操作、リアルタイムの変更反映などに対応し、会員管理、データ集計、通知、認証・認可など、アプリケーション開発に必要な機能がひと通り揃っています。

そのため、会員管理システムやスマートフォンアプリケーションのBaaSなど、さまざまな業務分野のシステム開発に利用されています。

iPLAssは完全無料かつ個人情報の入力も不要なので、はじめやすいローコード開発ツールです。有償版の「iPLAss Enterprise Edition」やクラウドサービスの「iPLAss Cloud」を利用すれば、さらにセキュリティ性やカスタマイズ性を高めることができます。

業務アプリケーションの開発をスピードアップ

Webブラウザ上からノンプログラミングでデータ定義、設定を行うことでアプリケーションの構築が可能で、環境のセットアップに費やす時間を削減することができます。また、JavaやGroovyによるカスタマイズが可能で、自由度が高い開発を求めている方にもおすすめ。

システム実装を効率よく開発できるため、ビジネスロジックの実装や品質向上に専念することができます。

おすすめ有料ローコード開発ツール9選

ここまでは無料で使えるツールを紹介してきました。無料ツールも十分な機能が搭載されていますが、やはり有料ツールがこなせる役割は豊富で、カスタマイズ性や拡張性に優れています。どのような機能が必要か、かけられるコストはどのくらいか、さまざまな条件を比較し考えたうえで、総合的に判断しましょう。

ここからはおすすめの有料ローコード開発ツールを9つ取り上げ、紹介します。各ツールの特徴を知り、ツール選びの参考にしてください。

サービス名特長
Salesforce(株式会社セールスフォース・ジャパン)開発にかかる時間を68%短縮
kintone(サイボウズ株式会社)200種以上の拡張機能
CELF(SCSK株式会社)Excelからアプリケーションを自動生成
クライゼル(トライコーン株式会社)セキュリティ対策に強い
OutSystems(OutSystemsジャパン株式会社)開発だけでなく運用もサポート
WebPerformer(キヤノンITソリューションズ株式会社)ボタン一つで自動生成
Oracle APEX(日本オラクル株式会社)データ活用で業務を効率化
Magic xpa(マジックソフトウェア・ジャパン株式会社)メタデータ・ドリブン
Claris File Maker(Claris International Inc.)操作性と汎用性が高い

Salesforce(株式会社セールスフォース・ジャパン)

クラウド型ソフトウェア開発企業
引用元:https://www.salesforce.com/jp/

Salesforce(セールスフォース)は、世界的に支持を集めるクラウド型ソフトウェア開発企業です。「Slack」や「SalesCloud」など、多くのビジネス現場で愛用される製品を提供しています。Salesforceの製品を利用する企業は、世界で15万社以上にものぼります。顧客中心のコンセプト「Customer 360」では多数のサービスが準備されています。

Customer 360は「顧客中心」をテーマに開発されていますので、あらゆる観点で顧客とのつながりを重視した設計になっており、フェーズごとの状況をリアルタイムに反映しながら、顧客との関係構築をサポートしてくれます。

開発にかかる時間を68%短縮

Salesforceでは、ローコード開発により、Customer 360の構築および拡張を行うことが可能です。Salesforceによると、ローコード開発により、アプリケーション開発に必要な時間を68%も短縮できるとしています。自社にノウハウがない、優れたエンジニアがいない場合でも、テスト~デプロイまでをスピーディに実行可能です。ドラッグ&ドロップで直感的に作業を進められ、自由自在にアプリケーションをカスタマイズできます。

また、独自のセキュリティシステム「Salesforce Shield」により、データの安全性を高めることも可能です。「Salesforce Shield」は機密データを暗号化して保護したり、アクセスログを監視、脅威を検知して通知したりと、セキュリティトラブルを未然に防ぐ仕組みが充実しています。さらにはシングルサインオンの実装やバックアップ機能など、顧客にとっても安心材料となる機能が備わっています。

kintone(サイボウズ株式会社)

サイボウズが提供しているノーコード・ローコード開発ツール
引用元:https://kintone.cybozu.co.jp/

kintone(キントーン)は、サイボウズが提供しているノーコード・ローコード開発ツールです。採用企業は35,000社を超え、特に東証プライム上場企業のうち、およそ3社に1社がkintoneを導入しています。導入担当者の9割以上が、専門知識がない非IT部門の人材です。難しい知識不要で、請求管理や発注業務、製品の在庫管理や販促品在庫管理など、用途に合わせた業務システムを簡単に作れます。

利用料金は、スタンダードコースが月額1,500円、ライトコースが月額780円です(※どちらもメンバー一人あたりの料金)。両コースの主な違いは、アプリケーションやスペースの数、プラグインなどの拡張性で、スタンダードコースではより充実した開発体験を叶えられます。スタンダードコースは30日間無料のお試し利用も可能です。(価格は2024年7月上旬時点のもの)

200種以上の拡張機能

kintoneの魅力は、なんといっても拡張機能の豊富さです。帳票出力や見積作成、営業・顧客管理、Webフォームなど、200を超える拡張機能があります。テンプレートが用意され、パッケージ化されているため、一から設計せずともすぐに画面に配置して使えます。

さらに、外部サービスとの連携もスムーズです。「freee」や「CLOUDSIGN」「MoneyForwardクラウド」や「クライゼル」など、さまざまなクラウドサービスと連携し、さらに作業効率を高められます。主な拡張機能は、スタンダードコースを契約することで利用可能です。

CELF(SCSK株式会社)

業務アプリケーションを制作できる開発ツール
引用元:https://www.celf.biz/

CELF(セルフ)は、Excelを使うような操作性で、業務アプリケーションを制作できる開発ツールです。煩雑になりやすいExcelファイルを一元管理し、手動で繰り返し行っていた作業を自動化できます。業務を効率化できるだけでなく、人為的なミスを防げるのもメリットです。Excelスキルさえあれば、すぐに扱えるようになるため、社内で開発を行う際の連携が取りやすくなります。

CELFの公式サイトでは、ツールの使い方をわかりやすく解説した動画や、業務別のExcelテンプレートが用意されています。テンプレートは無料でダウンロードでき、そのままアプリケーション開発に使えるため、ぜひ活用してみましょう。

Excelからアプリを自動生成

CELFが持つ最大の特長は、Excelファイルをベースにした業務アプリケーションの自動生成機能です。あらかじめExcelファイルを作成し、CELFにアップロード、簡単な設定をするだけで、すぐにアプリケーションが完成します。会計データ取り込みや未入金管理、受注データ登録など、面倒な業務にかかる工数を大幅に削減できるため、時間の有効活用が可能です。

「SUM」「AVG」などのExcel関数や数式も使うことが可能で、画面レイアウトを整えるのに役立ちます。マクロのようなアクションを付け加えたいときも、ソースコードの記述は不要で、ドラッグ&ドロップで実装可能です。

クライゼル(トライコーン株式会社)

高セキュリティなCRMプラットフォーム「クライゼル」

クライゼルは、多彩な業務で使えるCRMプラットフォームです。

顧客エンゲージメントを高める会員サイト作成機能や、Webフォーム、メール配信、データベースサービスを活用して、さまざまな業務にフィットするシステムを構築いただけます。

クライゼルをベースとしたシステム開発サービスも提供しており、スクラッチ開発より、安価にシステム開発を行うことが出来ます。

また、クライゼルを運用するトライコーン株式会社は国際的なセキュリティ規格ISO/IEC 27001 : 2013、ISO/IEC 27017:2015やプライバシーマークの認証を取得しているため、組織的なセキュリティ対策も徹底しています。高セキュリティな体制で運用されているクライゼルを活用したローコード開発にご興味ございましたらお気軽にお問い合わせください。

OutSystems(OutSystemsジャパン株式会社)

AI搭載のローコード開発ツール
引用元:https://www.ctc-g.co.jp/solutions/outsystems/

OutSystems(アウトシステムズ)は、2001年からローコード市場をリードしてきた業界のパイオニアで、現在は世界80か国でAI搭載のローコード開発ツールを提供しています。

OutSystemsは、フルスタック開発、自動テスト、デバッグなど豊富な機能が提供されており、効率的かつ効果的にソフトウェアを開発できます。専門的な知識がなくても利用でき、金融、製造、医療などさまざまな業界で利用されています。

開発だけでなく運用もサポート

OutSystemsは、システム開発の設計・開発を大幅に簡素化し、アジャイル開発に不可欠なアプリケーションのライフサイクル管理が可能です。

アプリケーション開発の速度を向上させるだけでなく、運用フェーズ以降に必要となる機能も備えているほか、デプロイや長期にわたる保守にも対応しており、さまざまなツールを組み合わせる必要がありません。そのため、迅速かつ適応力のあるシステム開発を求めるケースにおすすめです。

WebPerformer(キヤノンITソリューションズ株式会社)

自社内での「共創型開発」が実現できるローコード開発ツール
引用元:https://www.canon-its.co.jp/products/web_performer/

WebPerformer(ウェブパフォーマー)は、プリンターなどで有名なキヤノンが開発したローコード開発ツールです。ユーザーは、DOA(データ中心アプローチ)でデータ構造から設計するか、画面から設計を進めていくかを選択できます。実際にシステムを利用するビジネス部門と、開発部門との連携もスムーズになり、自社内での「共創型開発」が実現できます。

クラウドサービス「WebPerformer Cloud」と連携することで、離れたオフィスにいるメンバー(他事業所やパートナー企業)とも共同で開発を行うことが可能です。都市部から地方の企業へ開発を委託する、いわゆるニアショア開発にも適しています。

ボタン一つで自動生成

まずは自社の業務ノウハウやデータを登録し、要件を定義しましょう。次に「アプリケーション生成ボタン」をクリックするだけで、自動でアプリケーションを作ってくれます。PCはもちろん、スマートフォンやタブレットでの利用にも対応したWebアプリケーションが、ボタンを一つ押すだけで簡単に生成できます。

UIのテンプレートが豊富なため、画面デザインの構築に迷うこともありません。業務に取り組むメンバー誰もがわかりやすく、使いやすいアプリケーションを制作できます。コーディングはすべて自動化されるため、品質は一定に保たれます。WebPerformerを使えば、スクラッチ開発よりもコストと工数を削減しつつ、クオリティの高いアプリケーション開発が可能です。

Oracle APEX(日本オラクル株式会社)

クラウドベースのローコード開発ツール
引用元:https://apex.oracle.com/ja/

Oracle APEX(オラクル・エーペックス)は、データベース製品の世界的なシェアを誇るOracle社が提供するクラウドベースのローコード開発ツールです。「速さ20倍、コード数100分の1」をキャッチフレーズに、直感的なインターフェースで効率的にアプリケーションを開発できます。レスポンシブデザインの実装も容易で、スマートフォンやタブレットにも対応した本格的なWebシステムを迅速に構築できます。

「Oracle Database」および「Oracle Autonomous Database」を含むOracle のクラウドサービスに含まれており、ライセンスがあれば追加コストなしで利用可能できる点もユーザーから選ばれているポイントです。

また、2024年6月にリリースされたバージョン24.1では、SQL文を自動生成するAIアシスタント機能や会話型インターフェースのチャットウィジェットが追加され、AIを活用した開発支援が充実しています。

データ活用で業務を効率化

Oracle APEXは、Oracle Databaseをはじめとする、さまざまなソースからのデータを一元的に管理・分析することが可能なため、特にデータベースに接続してデータを表示・更新するアプリケーションの作成に適しています。

そのため、業務データの管理や分析、部門内の業務効率化、Excelベースのデータのデジタル化など、業務改善のアプリケーションやレポーティングツールを開発したい方にも向いています。

Magic xpa(マジックソフトウェア・ジャパン株式会社)

ビジネス向けアプリケーションを制作できるローコード開発ツール
引用元:https://www.magicsoftware.com/ja/app-development-platform/xpa/

Magic xpa(マジック・エックスピーエー)は、マルチOSに対応したビジネス向けアプリケーションを制作できるローコード開発ツールです。生産・販売管理、人事、会計などを効率化する業務アプリケーションが簡単に開発できます。フォームデザイナーはVisual Studioがベースになっており、同エディタの使用に慣れている人はもちろん、アプリケーション開発初心者でも簡単に扱えます。モバイルプレビューで実際の画面を確認しながら開発できるため、マルチデバイスへの対応が容易です。

またMagic xpaでは、ワンソースで単一の環境でサーバーサイド、クライアントサイドの開発を同時に行えます。それらのプログラムは自動で分割・配信され、動作するため、個々のOSやサーバーごとに分けて開発する手間がかかりません。複数のOS・デバイスに対応しているため、アプリケーションの中身を改変することなく、柔軟なアップデートを行えます。

メタデータ・ドリブン

独自の開発環境「Magic xpa Studio」では、「メタデータ・ドリブン」つまりメタデータに基づく開発と実行が可能です。データベース・フォーム・ロジックを定義すると、アプリケーションのメタデータ(XML構造)が生成されます。メタデータはコンパイル不要で、Magicエンジンによって実行されます。実行も修正も即座に反映されるため、開発をよりスムーズにすることが可能です。

Claris File Maker(Claris International Inc.)

Webアプリケーションを効率的に作成できるローコード開発ツール
引用元:https://www.claris.com/ja/filemaker/

Claris FileMakerは、Webアプリケーションを効率的に作成できるローコード開発ツールです。1985年のリリース以来、40年近くにわたってバージョンアップが続けられ、現在では100万人以上が利用するビジネス効率化プラットフォームとなっています。

FileMakerには、

  • FileMaker Pro
  • FileMaker Go
  • FileMaker WebDirect
  • FileMaker Server
  • FileMaker Cloud

といったサービスがラインナップされています。使用環境や管理体制によって選択が変わってくるため、必要な機能や特徴を把握したうえで導入することをおすすめします。

操作性と汎用性が高い

Claris FileMakerはAppleの子会社ということもあり、グラフィカルで美しいインターフェースが搭載され、操作性の高さに定評があります。また、システムの機能拡張やデータ連携がスムーズに行えるため、多岐にわたるデータ管理ニーズに対応できる汎用性の高さも人気の理由です。

Claris FileMakerを使えば、専門知識がなくても日常業務で使っているアプリケーションを組み込むことができるほか、社内外の多様なアプリケーションをつないだ統合的なデータ管理システムの構築などにも対応できます。顧客管理や人事管理、予算管理といった、既存の業務に対するDXを加速させるための開発ツールとして有力な選択肢の一つといえるでしょう。

「できたらいいな」をローコード開発ツールで実現しよう

ローコード開発ツールには、無料でありながら充実した機能を持つツールや、機能の多彩さで上回り、選択肢も豊富な有料ツールもあります。

今回解説したように、各ツールの機能と特長はさまざま。まずは自社が解決したい課題は何か、どのようなシステムを開発したいのか、いま一度、整理しましょう。実際にシステムを利用する部門の担当者から丁寧にヒアリングを行うと、段々とシステムの全体像が見えてきます。大体の開発イメージを描けたら、各ツールの導入実績や価格を比較して、自社に合ったものを選びましょう。

自社に適した顧客管理をローコード開発で

会員サイト作成、Webフォーム作成、顧客管理を低予算で行いたいときには、CRMプラットフォームクライゼルをローコード開発ツールとしてご利用することもおすすめです。

データベースサービスを基盤とするCRMであり、フロントエンドの知識があればカンタンに会員サイト(マイページ)、Webフォームを作成いただけます。

弊社の多彩な業務で使える高セキュリティなCRMプラットフォーム「クライゼル」のカタログは下記からダウンロードいただけます。機能・料金表の記載もありますので、ぜひご覧ください。
弊社の多彩な業務で使える高セキュリティなCRMプラットフォーム「クライゼル」のカタログは下記からダウンロードいただけます。機能・料金表の記載もありますので、ぜひご覧ください。
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坂頭 佳澄

マーケティンググループ所属。 マーケティング担当者としてデジタルマーケティング全般に従事。Googleアナリティクス認定資格保持。

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