メールマーケティングの基本的手法のひとつに、ユーザーに定期的にメールを送信することにより、商品やサービスの認知度を高めるというものがあります。しかし、ユーザーにとって最適なタイミングを見計らい、適切なコンテンツを送る作業は非常に手間がかかります。
そこで利用されるのがステップメールです。ステップメールを導入すれば、一度設定するだけで適切なタイミングと内容で自動的にメールを配信してくれるため、作業を大幅に省力化することができます。
本記事ではステップメールの特徴を紹介した後、ステップメール導入時のポイントを解説していきます。
ステップメールのシステムの導入なら、国内製CRMシステム「クライゼル」のメール配信システムをご検討ください。
ステップメールとは?
ステップメールとは、特定のシナリオやスケジュールに基づいて予め設定された一連のメールを、段階的に自動で送信するマーケティングメールのことです。
例えば、ユーザーの商品購入日や資料請求日、誕生日などの日付情報をベースにして一定期間ごとに送信するメールがあげられます。新規登録したユーザーには、初回にウェルカムメールを送信し、3日後には製品の詳細情報、1週間後には使用例の紹介メールを送信する、といった具合です。
これにより購読者や顧客に対して効果的かつタイムリーに情報を届けることができます。
ステップメールとメルマガの違い
ステップメールとメールマガジン(メルマガ)は、どちらもメールマーケティングの手法ですが、目的や運用方法が異なります。それぞれの特徴と違いについて見てみましょう。
ステップメール | メールマガジン |
配信のタイミング | |
個々のユーザーの行動や登録日に応じて段階的に自動配信されます。 |
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目的 | |
など、主に売り上げを向上させる目的で送信する事が多いです。 |
など、短期的なプロモーションやお知らせが主な目的です。 |
柔軟性 | |
高い きめ細かいシナリオ設定が可能。 |
低い 一斉配信のため、メールのパーソナライズ化には限界がありますが、シンプルかつ計画的な運用が可能です。 |
導入のハードル | |
高い ステップメールを自動配信するタイミングなどのシナリオを決め、システムを組む必要があります。 |
低い 一斉配信のため、メールのパーソナライズ化には限界がありますが、シンプルな運用ができます。 |
以上がステップメールとメールマガジンの主な違いです。それぞれの特性を理解し、適切な場面で使い分けることで、より効果的なメールマーケティングを実現できます。
ステップメール活用のメリット
ステップメールの大きなメリットは、時間や労力を節約しつつ、見込み客や顧客との関係構築を強化できる点にあります。
BtoBのステップメール例
例えば、ホームページから自社サービスの資料請求をしたユーザーに対して、以下のようなタイミングでステップメールを送信してリードナーチャリングを行います。
- 資料請求後すぐにアポイント取りのメールを送信
- 2日後には関連サービスの案内を送信
- 3日後にはサービス導入成功事例の紹介を送信
BtoCのステップメール例
- 新規登録した時にクーポン付きのメールを送信
- 3日後にクーポン期限日のリマインドメールを送信
- 購入が3ヵ月間なかった方にクーポン再発行メールを送信
ステップメールによるクーポン配信により、休眠顧客の再購入率を上げる効果もあります。
このようなメールを手作業で行うのは非常に大変ですが、あらかじめステップメールのシナリオを組んでおけば、自動的に購買意欲を上げたり、サービスへの興味関心を高め、マーケティング効率を上げることが期待できます。
ステップメールの導入メリット
ステップメールは従来のメールマーケティング手法と異なり、商品・サービスに対するユーザーの購入意欲を自然に高めやすいという特徴があります。
例えばメールマガジンの場合、同一内容のメールを全ユーザーに一斉送信するため、配信のスケジュールもコンテンツもユーザーに合わせてパーソナライズ化することができません。
一方、ステップメールは顧客のアクションに応じてスケジュールもコンテンツも柔軟に変化させられます。
また、複数回にわたって配信するため、顧客の目にとまる機会が増え、企業の認知度や親近感を向上させる効果も期待できます。
ただし、ステップメールは一貫性のあるシナリオを構築することが重要です。例えば、商品を購入したユーザーに対してアフターメールを送る際には、関連性の薄い商品を無理やり紹介するのは避けるべきです。
ステップメールを導入する際の3つのポイント
1. 無料ツールと有料ツールの違いを知る
無料ツールのメリットは低コストですが、機能制限があります。
ステップメールのシナリオが複雑な場合や多機能が必要な場合には、有料ツールの導入を検討しましょう。
2. フォローメール設定や自動差し込み機能の存在
配信スケジュールの柔軟性やメール文中にユーザー情報を自動的に差し込む機能が重要です。
これは、メールのパーソナライズと特別感を高めるのに役立ちます。
3. 一貫性のあるシナリオの構築
ステップメールの目的は、ユーザーの関心を段階的に高めることです。
どのような体験を提供したいのか、何を達成したいのかを明確にし、その目的に合ったシナリオを構築しましょう。
ステップメールの作成手順
ステップメールを作成するには以下の手順を踏むことで、効果的なメールキャンペーンを展開することができます。
目的とターゲットの明確化
まずはステップメールの目的を明確にしましょう。
新規顧客の獲得、休眠顧客の掘り起こし、既存顧客へのクロスセル、など、さまざまな目的があります。また、ターゲットとなるユーザーセグメントを明確に設定し、それに基づいた内容を考えます。
シナリオの構築
次に、どのタイミングでどのような内容のメールを配信するかのシナリオを構築します。
例えば、新規登録者向けのステップメールであれば、以下のようなシナリオを組むと良いでしょう。
- 登録直後:ウェルカムメール
- 3日後:製品の特徴や使い方を紹介
- 7日後:顧客の成功事例をシェア
- 14日後:期間限定の特典を通知
コンテンツの作成
シナリオに基づいて各ステップで送るメールの内容を具体的に作成します。メールの内容はターゲットユーザーの興味関心を引くものである必要があります。
また、特にBtoCのメールの場合は、送信するメールのデザインも重要ですので、視覚的に魅力的なHTMLメールを使用することをお勧めします。
メール配信ツールの設定
適切なメール配信ツールを選び、そのツールにシナリオとコンテンツを登録します。
配信のスケジュール設定や、ユーザー情報の自動差し込み機能などを活用して、より効果的にメールを配信します。
テストと改善
最後に、実際に配信する前にテストメールを送信し、内容や配信タイミング、動作に問題がないかを確認します。
配信後は分析ツールを使って開封率、クリック率、反応率などをモニタリングし、必要に応じてシナリオを改善していきます。
ステップメール導入についてのまとめ
ステップメールを使用することで、パーソナライズされたメールコンテンツを自動で配信することができます。これによりユーザーの親近感や信頼感を増し、商品購入行動に誘導しやすくなるという大きなメリットがあります。
国内製CRMシステム「クライゼル」のメール配信システムを活用して、効果的なステップメールマーケティングを実現してください。