システム企画部の役割:ビジネス変革の推進力

システム企画部の役割とは? planning
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この記事では主に新たにシステム企画を行うことになった担当者向けにシステム企画部署 (部、課、グループ)の役割に関して記載しています。

システム企画部署は、企業のIT戦略を策定し、その実行を監督する部門です。ビジネス戦略とIT戦略を連携させ、企業全体の業績向上に貢献する部署です。また、新しい技術の導入やシステムの改善や企業のデジタルトランスフォーメーションを推進します。ビジネスがITと密接に関係している今日とても重要な部署です。

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はじめに

システム企画部署の役割を記述する前に、一般的な情報システム部門の役割を俯瞰してみたいとおもいます。一般的な企業の情報システム部門は主に以下のような部署から構成されています。

会社規模によりそれぞれが部として独立している場合もあれば、担当者が分けられているだけの場合もあるでしょう。もちろん担当者が兼任している場合もあります。

  • システム企画:ビジネス戦略とIT戦略を連携させ、ITの観点から企業の業績向上に貢献します。
  • システム開発:ビジネス要件に基づいた新システムを開発や、既存のシステムの修正を行います。この部署がアプリケーションの種類や、アプリケーションのレイヤーでチームが分かれている場合もあります。
  • システム管理:ITシステムの運用並びに管理をおこないます。この部署がネットワーク、システム(アプリケーションレイヤー)、インフラ等でチームが分かれている場合もあります。
  • ITサポート:ITヘルプデスクに代表される、ユーザのサポートや教育を担当します。
  • ITセキュリティ:企業のITシステムとデータを保護します。セキュリティポリシーの策定、セキュリティリスクの評価、セキュリティインシデントの対応などを行います。

このように情報システム部門を俯瞰すると、システム企画がシステムのライフサイクルの上流に位置付けられていて、ビジネス戦略と大きく関係する部署であることが分ります。

2.  システム企画部の役割

2-1 システム企画部の主な業務内容

まずは、システム企画部の主な業務内容を見ていきましょう。

IT戦略の策定と実行

企業のビジネス戦略を理解し、それを支えるIT戦略を策定します。これには企業のビジョン、ミッション、目標、KPIなどを理解し、それらを達成するためのITソリューションを特定します。その上でそのITソリューションの活用方法(戦略)をビジネス部門の責任者と連携しながら練り上げます。

また、IT戦略策定時には新しい技術の導入や既存システムの最適化を含めて考えるのでシステム知識と経験も必要になります。

システム開発プロジェクトの企画と管理

IT戦略が合意されたらそれを実行に移すための作業をステークホルダーと調整しながら進めます。具体的には、各種稟議(方針稟議、予算稟議、実行稟議)承認を推進します。その後各稟議で承認されたITプロジェクトがビジネス目標から乖離しないようにスケジュール、リソース、リスクをプロジェクトリーダーと共に管理します。場合よりシステム企画の担当者がプロジェクトリーダーになる場合もあるでしょう。

ITリソース(ヒト、モノ、カネ)への投資の最適化

企業のITに関わるリソース(ヒト、モノ、カネ)は有限です。そのリソースをどこに投入すると最も業績に貢献できるのかを評価、調整して最適化を継続的に実施します。

ビジネスプロセスの改善と最適化

現場で行われているビジネスプロセスを理解し、IT技術を駆使してその改善と最適化を企画します。その上で社内承認をとりプロジェクトを始動します。

デジタルトランスフォーメーションの推進

デジタルトランスフォーメーションは業務のIT化とは異なり、企業がデジタル技術を活用してビジネスプロセスを変革し、新しい価値を創出し、競争力を強化するプロセスです。そのプロセスを通して顧客体験の向上、業績の向上、新しいビジネスモデルの創出などを実現します。ビジネスとシステムの両面を理解するシステム企画部はDX推進で重要な位置をしめます。

システム企画部の役割

上述からもご理解いただける通り、システム企画部の役割は以下の通りです。

  • IT戦略の策定と実行
  • システム開発プロジェクトの企画と管理
  • ITリソース(ヒト、モノ、カネ)への投資の最適化
  • ビジネスプロセスの改善と最適化
  • デジタルトランスフォーメーションの推進

これらはすべてビジネスに直結し、そのの推進役がシステム企画部署の役割です。そのため関係部署とコミュニケーションをとり、チームワークを醸成して仕事をすすめることが業務を円滑に進めるためにもとても重要です。

ビジネス変革の推進力としてのシステム企画部

ここではビジネス変革におけるシステム企画部署の役割にフォーカスして考えてみたいとおもいます。

まず、変換と改善の定義を調べてみると以下のようになります。

変革は、「今までのものをやめて、新しいものにすること」を指します。これは、それまでのものを、新しいものに変えること、つまり、「変革」は、現状を否定した上で大きな変更を加えることを含みます。

一方、改善は、「少しずつでもよくする」というニュアンスが強い言葉です。改善は、現状を肯定的に捉え、その上で部分的な改良を行うことを指します。

よって、「変革」は大きな変更を伴い、一方で「改善」は現状を維持しつつ、部分的な改良を行うことを指します。

同様に、「ビジネス変革」の定義を調べてみると以下のようになります。

「ビジネス変革」は、ビジネスモデルの改革や技術革新などの抜本的な変化を起こすことを指します。これは、企業が競争力を向上させるために行うもので、ビジネスのやり方を根本的に変えることにより、経済的・社会的インパクトを生み出すことを目指します。

よって、ビジネス変革の推進役とは、企業が今まで行ってきたアプローチとは異なった新しいアプローチで自社ビジネスを推進する役と言えます。テクノロジーが進んだ現在では、ICT(Information and Communication Technology(情報通信技術))を駆使してビジネス変革を行うことが当然であり、ビジネスとICTに詳しいシステム企画の担当者が、企業のビジネス変革の推進チームの一員になることは当然のことと言えるでしょう。

このICTを駆使してビジネス変革行うことから、以降の記述ではビジネス変革をデジタルトランスフォーメーション(DX)と同義と捉えて、そのデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める上でのシステム企画部署の役割を考えたいと思います。

それを考える上で、まずはデジタルトランスフォーメーションの進め方(概論)を振り返ります。

デジタルトランスフォーメーションの進め方

デジタルトランスフォーメーション(DX)の進め方(概論)は以下のステップに分けることができます。

経営トップのコミットメントを得る

DXは組織全体を巻き込む大きな変革です。そのため、経営トップの理解と支持が不可欠です。

経営戦略やビジョンを理解する

DXの目指すべき方向性を明確にするためには、経営戦略やビジョンが必要です。それらを深く理解します。

部門設立や体制づくり

DXを推進するための専門チームを設立したり、既存の組織体制を見直したりしてDX推進の母体を作ります。

対象ビジネス領域の特定

多様なビジネスを実施している場合、ビジネス変革によるインパクト創出の重要度や緊急度に基づいてDXの対象ビジネス領域を特定します。

新たなビジネスモデルへの転換企画

顧客、競合、自社を分析します。この際に、既存の自社業務に着目したの改善プロセスではなく、顧客のエクスペリエンス(顧客が得る体験、価値、メリット)の向上に着目した企画であることが重要です。

デジタルトランスフォーメーション(DX)を進める上でのシステム企画部の役割

前項のステップの1、2の項目や5の自社の分析に関しては、システム企画の業務として日頃から実施していることではないでしょうか。

もしも、システム企画業務の進め方に関して再確認されたい場合は以下の記事もご参照ください。

ここでは、上述のDXの進め方のステップ5「新たなビジネスモデルへの転換企画」に関して着目します。

システム企画部署からDXを推進するチームに参画することになった場合にチャレンジしなければならないことは、既存の自社業務に着目した改善プロセスではなく、顧客のエクスペリエンス(顧客が得る体験、価値、メリット)に着目した企画を練ることでしょう

システム企画のスタッフはDX対象のビジネスドメインの顧客、競合に関して知識や経験が少ない場合があります。よって、そこを理解することに多くの時間を使うことになるでしょう。

しかし、この知識や経験が少ないからこそ、既存のビジネスの進め方や業務のあり方を根本から見直すことができるとも言えます。よって、他業界のDX事例を学習参考にしてそこで使われているICTが自社のビジネスドメインで利用できるか、それにより顧客エクスペリエンス(顧客が得る体験、価値、メリット)が向上し、競合差別化が図れるか、現状ビジネスの変革が図れるかといったことを過去のしがらみなく考えることができるのではないでしょうか。

DX対象のビジネスドメインの顧客、競合に関して知識や経験が少ないこと最大限活用してDXを推進すると、いいのではないでしょうか。

ビジネス変革の推進力として必要な考え方

システム企画部署の方が、DX推進に於いて「新たなビジネスモデルへの転換企画」を検討する際、どのような考え方が有益でしょうか。

私としては、新規ビジネスを立ち上げる際のPMFの概念を活用することも一つの方法だと思います。

PMF(Product Market Fit)とは、「プロダクト(製品)」「マーケット(市場)」「フィット(ピッタリ合う)」の3つの要素から成る概念で、「プロダクトやサービスが顧客を満足させるもので、特定のマーケットに適合している状態」を指します。言い換えると、企業が顧客の課題を満足させる製品やサービスを提供し、それが適切な市場に受け入れられ、バンバン売れている状態です。

一般的に新規ビジネスがPMFするまでには、以下の道のりを経ます。

CPF (Customer Problem Fit)

顧客の課題に関する仮説検証を進めるフェーズ。このフェーズでは、まずターゲット顧客が本当に課題を抱えているのかを検証します。

PSF(Problem Solution Fit)

顧客が抱えている課題とその解決策を特定し、それを元に試作品や試作サービスを作り、顧客にそのフィードバックをもらうフェーズ。このタイミングで企画を練り上げていきます。

SPF(Solution Product Fit)

顧客が抱えている課題を解決するプロダクトやサービスが実現可能かを検証するフェーズ。単純にプロダクトやサービスとして実現可能かどうかだけではなく、再現可能か、価格やコストが妥当かなどを見極めていきます。

PMFするまでのこれらの道のりはフィットジャーニーと呼ばれ新規ビジネスの立ち上げではよく使われる概念です。

このPMFの概念がすべてのDX企画に活用できるとは限りませんが、ビジネス変革の進め方の一つとして利用できると思っています。PMFに関しては多くの書籍や情報があるのでそれらを活用することも検討してみてください。

まとめ

昨今のビジネスではICTを駆使してビジネス推進するのが必須となっています。したがってシステム企画部署は企業の経営戦略の成功を左右するとても重要な部署です。

ここまで、情報システム、システム企画、DX推進というながれでシステム企画部署の役割をみてきました。

今回の記事が読者の方々のシステム企画の業務理解の参考になれば幸いです。

トライコーンでは、各種Saasとそれに付随するソリューションサービスを提供しております。システム企画や要求定義の段階で、

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服部誠

トライコーン(株)取締役兼マーケティング統括。
Web広告、CRM、CDP、データ可視化などお客様のwebマーケティングの課題解決に長年従事。
Salesforce Marketing cloud メールスペシャリスト / アドミニストレータ / コンサルタントおよび、Salesforce アドミニストレータの各認定資格を保持。

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