Salesforce Marketing Cloud に login(ログイン)できない場合の原因と対処法について解説します!

Salesforce Marketing Cloud に login(ログイン)できない場合の原因と対処法について解説します!
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この記事の著者
トライコーンラボ編集部

1996年創業のトライコーン株式会社。デジタルソリューションを通じて多様なビジネス課題を解決し、企業のDX推進を支援するIT企業です。創業28年のノウハウやBtoBマーケティングの専門知識を活用し、DXを促進する情報を提供しています。

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はじめに

Salesforce Marketing Cloud Engagement (以下、Marketing Cloud ) のお使いの方には「管理画面にログインできない!」という状況を経験されたことが多いのではないでしょうか?
今回は、Marketing Cloud で起こりがちな「ログインできない」トラブルを取り上げ、その原因と対処法についてご紹介します。
※Marketing Cloud シングルサインオン (SSO)によるログインアクセスしている Marketing Cloud アカウントに関しては対象外となりますのでご了承ください。

原因 1 : Marketing Cloud のログイン URL が分からない

普段、Marketing Cloud をあまり利用されない方は、ログイン URL が分からなくなってしまう場合も多いかと思います。
検索エンジンで検索してもログイン URL の情報は恐らく見つからず、また、Marketing Cloud のログイン URL は、Sales Cloud 等の他製品のログイン URL とは異なるため、途方に暮れてしまう場合があるかもしれません。

【対処法】

Marketing Cloud のログイン URL はお使いの Marketing Cloud アカウントが属しているインスタンスにより異なります。
社内の Marketing Cloud 管理者、または利用者の方より適切なログインURLを共有いただくことをお勧めいたします。
尚、ログイン URL はブラウザのブックマークやパスワードマネージャー等での管理をお勧めします。

原因 2 : ユーザー名、パスワードに誤りがある

最も多い原因となるのがユーザー名、パスワードの入力に誤りがあるケースです。
Marketing Cloud は Salesforce の他製品とは異なり、ユーザー名はメールアドレス形式である必要はなく、任意の文字列を指定することができます。
ユーザー名には反射的にメールアドレスを入力してしまう傾向があるかと思いますが、メールアドレスではない場合もありますので、注意が必要です。
また、Sales Cloud や Service Cloud と Marketing Cloud の認証情報は異なりますので、Sales Cloud 等をご利用の方は、この点も注意しましょう。
尚、一定回数ログインに失敗すると、”ロックアウト”と呼ばれる自動的にユーザーが無効化される措置が取られることになります。
ロックアウトが生じると自身ではログインすることが不可能となってしまいますので、むやみなログイン試行は行わず、早めにパスワードリセットを行うことも手段の一つとなります。

【対処法】

以下 5 つの対処法が考えられます。

  1. 入力時は打ち間違いや不要な空白スペースの混入に注意する。
  2. 他のツールの認証情報を利用してしまっていないかを確認する。
  3. 適切な権限を有するユーザーに、該当ユーザーのパスワードの変更を依頼する。
  4. 適切な権限を有するユーザーに、該当ユーザーのパスワードリセットを依頼する。
    この際、次回ログイン時に新しいパスワードと秘密の質問の作成を要求されることになります。
  5. ログイン画面にある”パスワードを忘れましたか?”リンクからパスワードのリセットを行う。
    この際、既にロックアウトによりユーザーが無効化されている場合は、パスワードのリセット通知がされませんので、上記 1, 2 の対処を取りましょう。
ユーザー名やパスワード管理だけでなくログイン URL の管理にもパスワードマネージャーの利用はお勧めです。
ユーザー名やパスワードだけでなくログイン URL の管理にもパスワードマネージャーの利用はお勧めです。

原因 3 : ロックアウトされている

前述の通り、一定回数※以上ログインに失敗すると、”ロックアウト”と呼ばれるユーザーが無効化され、ログインが不可能となる措置が取られます。
そのため、何度かログイン失敗を繰り返されている場合は、ロックアウトにより既にユーザーが無効な状態となっている可能性があります。
※ロックアウトが生じるログインの失敗回数は設定によりますが、推奨値は”3″回とされています。

【対処法】

適切な権限を有するユーザーに、該当ユーザーのロック解除(ユーザーの有効化)を依頼します。
この際、パスワードの変更、またはパスワードリセットを併せて依頼することをお勧めします。

ログイン失敗を繰り返すとユーザーがロックアウト(無効化)されるため注意が必要です。
ログイン失敗を繰り返すとユーザーがロックアウト(無効化)されるため注意が必要です。

原因 4 : ログインが期限切れになっている

Marketing Cloud のセキュリティ設定では、数日間ログインしていなかったユーザーを自動的に無効化する設定が存在します。
このログイン期限の日数は設定によりますが、期限切れになり無効化されたユーザーは Marketing Cloud にログインできなくなります。
そのため、暫く Marketing Cloud にログインされていない場合は、既にユーザーが無効な状態となっている可能性があります。

【対処法】

適切な権限を有するユーザーに、該当ユーザーの有効化を依頼します。

原因 5 : IPアドレス制限により接続できない

Marketing Cloud のセキュリティ設定では、接続元のIPアドレスを使ってログインアクセスを制限する”IPアドレス制限”設定が存在します。
IPアドレス制限はホワイトリスト方式で管理されており、指定されたグローバルIPアドレス以外から接続した際はログインができません。
そのため、ホワイトリストに登録されていないグローバルIPアドレスを持つ端末から接続している可能性があります。
例えば、社内のネットワーク構成の変更に伴い、接続元ネットワークのグローバルIPアドレスが変更されることがあります。
この場合、予め新しいグローバルIPアドレスをホワイトリスト登録してないと、ログインが一切不可能となりますので注意が必要です。

【対処法】

以下 2 つの対処法が考えられます。

  1. 適切なネットワークから Marketing Cloud に接続しているかを確認します。
  2. Marketing Cloud 利用ユーザー全員がホワイトリスト登録されているグローバルIPアドレスからの接続が難しい場合、Salesforce サポートに相談をするのが適切でしょう。
IPアドレスによるアクセス制限は、その原因にたどり着くのに時間がかかる場合があります。
IPアドレスによるアクセス制限は、その原因にたどり着くのに時間がかかる場合があります。

原因 6 : 多要素認証(MFA)の検証に失敗する

Markeitng Cloud は Summer ’22 より、多要素認証(MFA)が必須化されています。
多要素認証の検証方法は、Salesforce Authenticator、セキュリティキー、ワンタイムパスワードジェネレータの 3 つの方法がありますが、検証方法の登録以降、何らかの理由で上手く検証ができなってしまう場合があります。

【対処法】

適切な権限を有するユーザーに、該当ユーザーの多要素認証の検証方法を解除するよう依頼します。
解除後、改めて自身で多要素認証の検証方法の登録を行います。

さいごに

Marketing Cloud にログインできない原因と対処法について、今回は上記 6 つの例を挙げました。
どの原因についても対処法としては、他の Marketing Cloud ユーザーに協力を依頼する必要があることが多いため、利用者が多い場合はトラブルシューティングやエスカレーションルールなどを明文化しておくことも重要になってくるかと思います。
また、ログイン URL が分からない、ログイン ID 、パスワード間違い、MFA の検証失敗等の原因については、パスワードマネージャーを利用することによって、そのリスクを大きく低減できると思われますので、利用されていない場合は検討しても良いでしょう。

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