おすすめの会員管理システムは？ 9つのサービス比較と選び方のポイント

会員管理システムを構築すると、会員処理や顧客データの管理を効率化できます。特にメールなどの配信機能が備わったサービスでは、ターゲット顧客と関係を深めるマーケティングも可能です。

しかし、会員管理システムには多くの選択肢があるため、「目的に合うサービスがわからない」と悩む担当者も多いのではないでしょうか。本記事では、会員管理システムの概要に加えて、おすすめの会員管理システムを目的別にまとめました。

会員管理システムとは？ 会員サイトとの違い

会員管理システムとは、会員情報を一元管理するシステムです。昨今はクラウドサービスを利用することが一般的です。CRM（顧客関係管理）とも呼ばれており、基本的には以下の目的で活用されます。

一方で会員サイトは、会員の登録情報の確認・修正を行ったり、会員向け限定のサービス情報を提供するウェブサイトです。会員がより円滑に情報を確認できるようにするための窓口として機能します。

前述の目的を達成するには、会員サイトも含めたシステム全般の構築が必要です。

会員管理システムを導入するメリット

会員管理システムでは、顧客情報の管理からマーケティングまでのプロセスを一元化できます。ターゲットを絞った経営戦略を立てやすくなるため、企業によっては売上アップやコスト削減につながります。

ここでは、会員管理システムを導入する具体的なメリットをまとめました。

1.顧客情報を一元管理できる

会員管理システムを導入すると、氏名や住所、連絡先、利用履歴などの会員情報をひとつのシステムで管理できます。書類やファイルなどで分散管理をする必要がなくなるため、社内のペーパーレス化や脱エクセルにつながります。

複数のシステムを組み合わせれば、予約・申し込みの自動処理や、特定ターゲットにメール配信をするなどの仕組みも構築可能です。ほかにどのような作業を効率化できるのか、以下では例をまとめました。

システムの設計次第では、データの管理・マーケティング・顧客対応に関わる業務をまとめて効率化できます。

2.顧客との接点やコミュニケーションが増える

顧客との接点を増やしたい企業にとっても、会員管理システムは有効な選択肢です。

具体的なアプローチとしては、メールなどによるメッセージ配信、会員サイトでの会員限定情報の発信やポイントの付与などが挙げられます。ほかにもお得なキャンペーンの実施など、オンラインでの多様なコミュニケーションを生み出せます。

また、問い合わせ管理をシステム化すれば、顧客対応の質を改善することも可能です。ひとり一人に寄り添ったサポートを提供しやすくなるため、顧客満足度やサービスの継続率がアップする効果も期待できるでしょう。

会員管理システムで企業と顧客の接点が増えると、顧客はいつでも相談できる、パーソナライズされた情報を確認できるなど、顧客にとってもメリットがあります。

3.ターゲットを絞った経営戦略を立てられる

会員管理システムでは、年齢や性別などの基本属性に加えて、利用頻度などの行動データも把握できます。言い換えると「どの顧客層に、どういった行動特性があるのか」を分析できるため、効果的な経営戦略を立てやすくなります。

参考として、以下では会員管理システムを利用した施策をまとめました。

具体的な施策に落とし込むと、システム上で管理すべきデータ（項目）が明確になります。システム全体の仕様を決めるためにも、事前に「会員管理システムをどう活用したいのか？」をイメージしておきましょう。

4.コストやミスの削減につながる

前述のとおり、会員管理システムではさまざまな業務が効率化されます。データ管理のほか、システム構成によっては予約管理や問い合わせ対応も自動化されるため、人件費などのコスト削減を図れます。

入力ミスなどのヒューマンエラーを防げることも、会員管理システムの強みです。たとえば、ある特定のセグメントの顧客リストを簡単に作成するような仕組みが会員管理システムにあれば、手作業でデータ抽出したり、手入力でリストを作成したりする必要がありません。現場は別の作業に集中しやすくなります。

会員管理システムの比較ポイントとチェックリスト

会員管理システムを独自に開発すると、大きな手間や初期コストがかかります。エンジニアなどの高度人材も必要になるため、基本的には専用のサービスを利用する方法がおすすめです。

専用のサービスを使う場合は、以下の点を比較しましょう。

1. 必要な機能が備わっているか
2. 操作やカスタマイズが簡単か
3. セキュリティが万全か
4. サポートが充実しているか

ここからは具体的な比較ポイントや、実際のチェックリストをご紹介します。

必要な機能が備わっているか

データの管理以外も効率化したい場合は、各サービスの機能を比較する必要があります。たとえば、会員情報を管理できるだけのサービスでは、メールやクーポンの配信までは自動化できません。

以下では、機能面のチェックリストを目的別にまとめました。

上記を参考にしながら、目的のシステムを実装できる会員管理システムを選びましょう。

操作やカスタマイズが簡単か

会員管理システムは、現場の操作性やカスタマイズ性に目を向けることも重要です。仕様が複雑で画面を調整できないと、担当者が使いこなすまでに時間がかかります。

運用時の手間やコストを抑えるためにも、以下のチェックリストを活用しましょう。

システムのユーザーについては、非IT部門を想定することが重要です。誰もが使いやすい会員管理システムを選ぶことで、全社的な運用を目指しやすくなります。

セキュリティが万全か

会員管理システムでは、個人情報や決済情報などの重要なデータを扱います。情報漏えいが起こると自社の信用問題に発展するため、サービスの選定時にはセキュリティ性も重視しましょう。

以下のチェックリストは、セキュリティ面で特に確認したいポイントをまとめたものです。

提供会社の信用性については、「プライバシーマークや認証を取得しているか」や「外部監査が行われているか」などから判断できます。実際の運用規模や導入環境をイメージしながら、万全なセキュリティが備わったサービスを選んでください。

サポートが充実しているか

会員管理システムの導入時には、「使い方がわからない」「目的の機能を実装できない」といった状況に直面することもあります。運用中のトラブルも予想されるため、サポート体制の充実度も比較しましょう。

サポート面のチェック項目としては、以下のポイントが挙げられます。

会員情報一元管理におすすめの会員管理システム

ここからは、目的別におすすめの会員管理システムをご紹介します。会員管理システムの基本要件は会員情報の一元管理です。まずは、会員情報一元管理におすすめのサービスを見てみましょう。

※各サービスの料金や機能は、2025年9月時点の情報です。

以下では、各サービスの特徴を詳しく解説します。

クライゼル／会員管理、メール配信、会員サイト構築を効率化

当社が提供するクライゼルは、会員情報の一元管理を行い、そのデータを使ったメールマーケティング、アンケート調査、会員サイト構築が行えるCRMプラットフォームです。

クライゼルは他システムとの連携にも優れておりkintoneと連携して、kintone上に格納された会員にむけたメールマーケティング、各種webフォーム作成、会員サイト制作を行うことも可能です。

参考：
トライコーン株式会社「クラウド型CRMプラットフォーム クライゼル| フォーム作成・メール配信・顧客管理」

2025年9月1日からは料金を改定し、クライゼルをよりお得に利用できるようになりました。月額1万円のお手頃なプランのほか、長期契約割引もご用意しております。

また、当社はお問い合わせフォームやアンケートフォーム等の各種フォーム制作、会員サイト制作、クライゼルAPIを使ったシステム開発、kintoneのアプリ開発などのソリューションサービスの提供も行っております。お気軽にお問い合わせください。

kintone／ノーコードで会員・顧客管理アプリを制作可能

サイボウズ社が提供するkintoneは、会員データを一元管理する会員管理アプリや、各種業務アプリをノーコード・ローコードで作ることができる業務改善に最適なクラウドサービスです。

散在するエクセルや、煩雑なメール、紙の書類の山、バラバラなシステムなど、業務を非効率にしている困りごとを解決できます。

参考：サイボウズ株式会社　あなたの「その仕事」にkintone（キントーン）| 業務アプリをノーコードでつくれるサイボウズのクラウドサービス

また、kintoneは豊富な連携サービスで機能拡張ができることも特徴です。たとえば、クライゼルと連携することで、kintone自体では機能を持ち合わせていないメールマーケティングや会員サイトの構築が可能になります。

Salesforce（Sales Cloud）／米国製の最先端の会員・顧客管理サービス

米国のSalesforce社が提供するSales Cloudは、会員管理、顧客管理、案件管理などCRM/SFAに必要な機能をすべて備えたクラウドサービスです。中小企業から大手企業まで、幅広く利用されています。

カスタマイズも自由自在。会社規模の大小だけでなく、B2BやB2C、直販、間販といったさまざまなビジネススタイルにも対応しています。

参考：株式会社セールスフォース・ジャパン　営業支援ソフトウェア（SFA）Sales Cloud

なお、Sales Cloud自体にはフォーム作成機能や一斉メール配信機能（5000通／日以上）が備わっていないので、クライゼルでSalesforce連携フォームを作成したり、弊社のSalesforce用メール配信アプリ「autobahn for AppExchange」の利用も効果的です。

お問い合わせ管理におすすめの会員管理システム

会員からのお問い合せ対応は、会員管理のなかでも重要な業務です。 ここからは、お問い合せの管理におすすめのサービスをピックアップしました。

※各サービスの料金や機能は、2025年9月時点の情報です。

ここからは、各サービスの特徴を詳しくご紹介します。

Re:lation／問い合わせ対応のチャネル一元化を実現

Re:lation（リレーション）は、複数の問い合わせ窓口を一元管理し、チームでの顧客対応を効率化するクラウドサービスです。メール、電話、LINE、チャット、InstagramやX（旧Twitter）のDM、SMSなど、多岐にわたるチャネルからの問い合わせを一つの画面でまとめて管理できます。

「誰が・いつ・どの顧客対応を進めているか」がひと目でわかるため、チーム全体で対応状況を共有できます。ChatworkやTeamsといったビジネスチャットツールと連携し、通知を受け取ることが可能です。また、ECサイトの管理システムなどとも連携できます。

参考：株式会社インゲージ　Re:lation（リレーション） | 使いやすさNo.1の顧客対応クラウド

Re:lationとクライゼルを連携することで、クライゼルのフォームから取得した氏名、メールアドレス、電話番号、問い合わせ内容などの情報を、自動的に『Re:lation』に登録し、問い合わせ対応をすることができます。

GENIEE SFA/CRM　／会員管理と問い合わせ対応を一元化

GENIEE SFA/CRMは、定着率99％を誇る国産のSFA/CRMです。GENIEE SFA/CRMで問い合わせ管理と会員管理をまとめて行うことで顧客情報を一元管理でき、営業担当者やカスタマーサポート担当者が顧客の全体像を容易に把握できるようになります。

参考：株式会社ジーニー　営業管理ツール顧客管理システムならGENIEE SFA/CRM

ただし、GENIEE SFA/CRMにはお問い合わせフォームの作成機能がありません。クライゼルで作成したフォームとGENIEE SFA/CRMを連携することで、お問い合わせ内容を自動で取り込めるようになります。また、他システムで作成されたフォームとも連携可能です。

hubspot（Service Hub） ／部署を横断して顧客情報を活用

Service Hubは、HubSpotが提供するカスタマーサービス向けの製品で、会員・顧客との関係を強化するだけでなく、サポート業務の効率化に役立つ機能が備わっています。Service Hub を利用することで、顧客の疑問や不安を迅速かつ効率的に解決できるため、顧客体験を向上させることが可能になります。

参考：HubSpot Japan株式会社　Service Hub – AI搭載カスタマーサービスプラットフォーム｜HubSpot（ハブスポット）

会費などの決済に強い会員管理システム

会員管理をするうえで、会費などの決済が発生する場合があります。ここからは、会費などの決済に強いおすすめの会員管理システムを3つご紹介します。

各サービスにどのような特徴があるのか、ひとつずつ解説します。

会費ペイ／会費制ビジネスに必要な機能をワンシステムで

会費ペイは「入会申込WEBフォーム」「会員管理」「請求管理」「決済(カード決済・口座振替・コンビニ決済)」を一つで実施できるシステムです。多機能かつシンプルで、幅広い業種に対応できる決済に強い会員管理システムです。

「会費ペイ」では、入会申込WEBフォームで受け付けた申込情報を自動で管理画面に反映します。
請求情報を毎月自動で生成し、カードや口座振替で決済を行い、決済結果は自動で管理画面に反映されます。

参考：株式会社ペイメントフォー　会費ペイ｜会員管理・決済システム

シクミネット／会員管理、決済、イベント運営管理なら

「シクミネット」は、会員管理だけでなく、会費徴収機能、イベント申込機能、メール配信機能を備えたプラットフォームです。

簡単で直観的な操作ができ、会員専用マイページ、豊富な会費決済手段、メール予約配信・開封状況確認、オンラインイベント用URLの自動送付など、会員管理に必須の機能が標準装備されています。

参考：しゅくみねっと株式会社　クラウド型会員管理・入金管理システム｜シクミネット

ぜぶらる／次世代会員管理システム

ぜぶらるは、会員データ、購買データ、行動データなどの必要な情報を一元管理したい、そのような要望に最適なツールです。会員種別での管理、カスタム項目を利用した会員データの管理など、法人/団体ごとに必要な会員データを収集・管理できます。

会費や月謝、イベント参加費など、様々な場面でのオンライン決済（クレジットカード、コンビニ、Pay-easy）ができます。会員登録をすると、会員個人専用のマイページが自動で作成されます。

参考：株式会社インターナショナルスポーツマーケティング　初期費用・月額無料のクラウド型会員・顧客・入金管理システム｜エクセルからの移行で業務効率化するなら「ぜぶらる」

会員管理＆会員サイト　クライゼルを活用した事例

クライゼルを活用して会員管理・顧客管理を実施することで、会員管理業務をデジタル化できます。

以下の事例では、紙による申し込み書をWebフォームに切り換え、会報の郵送もメール配信に置き換えることで大幅に経費を削減できました。また、会員専用のマイページを作り会員のみに情報を提供することや、会員様自身が会員情報を確認・更新可能なため会員様の利便性が向上しました。

クライゼルで会員管理と会員ページを実現した事例

他にも、多くの会員管理、会員ページ作成事例がございます。

まずは、クライゼルの資料をぜひご覧ください。

おすすめの会員管理システムで戦略の幅を広げよう

会員管理システムは、単に登録処理やデータ管理をするシステムではありません。メールやアンケートの配信、クーポン付与などの機能を持たせることで、マーケティング戦略の幅が広がります。

システム設計によっては、蓄積した会員データを抽出し、経営分析に活かすことも可能です。システム全体の目的を明確にしたうえで、自社に合ったサービスを選びましょう。