kintoneはkintoneのアプリ間や他のクラウドツールとのデータ連携ができるシステムです。データ連携をすることで、kintone内で一元的にさまざまな業務を管理できるため、業務効率化や生産性向上が期待できます。
本記事では、kintoneでアプリ間データ連携や、自社導入済みの他ツールとのデータ連携をする方法、具体的なkintoneでの連携サービスの用途をご紹介していきます。
また実際に連携する際の要件定義についてもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
kintoneとデータ連携ができるWebフォームは「クライゼルのkintone連携」をご利用ください。
また、弊社はサイボウズのオフィシャルパートナーです。kintoneの導入支援やアプリ開発も承っております。よろしければ弊社の導入支援サービスもご覧ください。
この記事のポイント!
- kintoneアプリ間でデータ連携をするには、ルックアップ、アプリアクション、関連レコード一覧機能を活用する方法ある
- 自社導入済みツールとkintone間でデータ連携をするには、kintone API、サードパーティー製のデータ連携ツールを活用する方法がある
- データ連携にはWebhook機能とセキュリティ面を考慮してから行うことが重要
kintoneアプリ間でデータを連携する3つの方法
kintoneのアプリ間でデータを連携する際には、以下の3つの機能を活用する方法があります。
・ルックアップ機能を活用
・アプリアクション機能を活用
・関連レコード一覧機能を活用
上記3つの機能はそれぞれに特徴があるため、下記を参考に自社の目的に応じて使い分けましょう。
ルックアップ機能を活用
ルックアップとは、他のアプリに登録されている情報を参照してデータを取得(コピー)することができる機能です。アプリ内のレコードにデータを入力する際、ルックアップ機能を利用することで他のアプリから連携したいデータを検索し、コピーできます。そのため手入力に比べ、入力ミスを減らし正確なデータを反映できる点が特徴です。
kintoneで営業活動履歴アプリと顧客管理アプリで営業管理を行っている場合を例にします。営業活動履歴アプリと顧客管理アプリを連携させ、ルックアップ設定します。すると顧客管理アプリの顧客情報が営業活動履歴アプリに適応されます。これにより、正しい顧客情報が営業活動履歴アプリに記録されます。ルックアップの設定はこちらのkintoneヘルプをごらんください。
アプリアクション機能を活用
アプリアクション機能を活用する場合は、指定した連携先のアプリにデータをコピーできます。ルックアップ機能との違いは、コピー元のアプリの方に設定する点です。アプリアクションは元のアプリから連携先のアプリに一部のデータを連携した状態で新規レコード作成画面を開くことができます。
kintoneで注文管理アプリで毎回お客様の情報を手入力している場合を例にしてみます。
顧客管理アプリと注文管理アプリがあるとします。顧客管理アプリから注文管理アプリのレコードを生成するようするようにアプリアクションを設定すると、注文管理アプリに顧客管理アプリの顧客情報が予め入力された形で新しいレコードが作成されます。
このようにアプリアクションを設定した顧客管理アプリからワンクリックで注文管理アプリを開くことができ、該当の顧客情報が自動入力された状態で注文情報の登録を進めることができるので作業の効率があがり、同時に手入力による顧客情報の誤入力のリスクがなくなります。アプリアクションの設定はこちらのkintoneヘルプをごらんください。
関連レコード一覧機能を活用
関連レコード一覧機能は、上記の2つの方法とは異なりデータをコピーしない連携方法です。関連レコード一覧機能を活用すると、開いているレコードと関連するレコードを一覧表示できます。例えば、顧客データと案件データを別々に管理している状態で、顧客に紐づく案件データをまとめて見たい場合などに便利です。関連レコード一覧の設定はこちらのkintoneヘルプをご覧ください。
自社導入済みツールとのデータ連携をする方法
上記でご紹介した3つの方法は、kintoneのアプリ間でデータを連携する方法です。それ以外にも、kintoneではすでに自社で導入しているGmailなどのツールとデータを連携することも可能です。
自社導入済みツールとのデータ連携する際は、以下の2つの方法があります。
・kintone APIの活用
・サードパーティーのデータ連携ツールを活用
データ連携を考えている際には、社内のどのサービスのどのデータとkintoneを連携したいのかを明確にしておきましょう。
kintone APIを活用する
自社で導入しているツールを連携させる方法として、kintone APIを活用する方法が挙げられます。APIを活用したデータ連携はプログラミングに関する知識が必要です。
システム提供元の多くは昨今外部連携を強化しているため、連携をしたい導入済みのツールにkintoneとのAPI連携機能が用意されていたり、カスタマイズとしてkintone APIを活用した連携に対応をしてくれたりするケースも少なくありません。一度、既存システムの提供元に確認してみると良いでしょう。
またkintone導入時の開発パートナーがいる場合には、開発パートナーに相談・開発してもらうことも可能です。
サードパーティーのデータ連携ツールを活用する
kintoneでは、サードパーティー制のデータ連携ツールやプラグインが多数用意されています。ここでは代表的なものをご紹介しています。
- Slack連携
- M-SOLUTIONS社の「Smart at message」。レコードの値によって条件通知ができたり、通知文面の変更ができます。
- Chatwork連携
- TiS社の「chatworkpush」。chatowrkへ通知できる無料プラグインです。
- Gmail連携
- TiS社の「GMail連携プラグイン」。kintoneからgmailでメールを送信したり、送信履歴をkintone上で確認できる無料プラグインです。
- Googleカレンダー連携
- TiS社の「Googleカレンダプラグイン」。Googleカレンダーから予定を取り込んだり、逆にkintone内の予定をGoogleカレンダーに送ったりすることができます。
- クラウドサイン連携
- クラウドサイン社の「クラウドサインMAKE」。kintone上の顧客情報や商品情報から簡単に契約書の作成ができ、クラウドサインでシームレスに送信・締結が可能です。
- 勘定奉行連携
- オービックビジネスコンサルタント社の「奉行クラウドkintone連携用ツール」。kintone と 奉行クラウド間で最新のデータが共有され、いつでもどこからでも活用できます。現場で入力した情報が瞬時に基幹データとして連携できるため、二重入力の必要がなくなります。
- マネーフォワード連携
- コムデック社の「マネーフォワードクラウド請求書連携」。kintone内の請求データをマネーフォワードクラウド請求書に送信し、請求書を発行できるプラグインです。
- Sansan連携
- TAMSAN社の「Sansanの名刺データをkintoneに取り込めるプラグイン」。Sansanで管理している名刺データをkintone上に反映することができ、kintoneをCRMとしてマーケティング活動などに活用できるようになります。
コストメリット
すでに開発されているAPI連携サービスやサードパーティーのツールを利用することで、個別に開発するよりもコスト面でメリットがあります。個別で開発してもらう場合はきめ細やかな設定が可能にはなりますが、コストがかかる点がネックになるでしょう。
セキュリティ
顧客の重要なデータを扱うことになるため、データを各ツールで連携する際には、セキュリティ面に注意する必要があります。特に、連携時にサードパーティー・アプリケーションに接続する場合は、どのようにデータをやり取りしているのかを確認する必要があります。
スピード
開発不要な場合は開発コストが発生しないため、スピーディに実装可能です。中には、申し込みさえ済ませてしまえば、後は自社で設定できるほど簡単なものも。連携までにかかる時間や手間は利用するサービス・ツールによって異なりますので、確認してみましょう。
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kintone連携サービスの用途例
ここではkintone連携サービスの用途を具体的な事例でご紹介していきます。自社で行いたい用途に合わせて確認してみてください。
ファイル管理
kintoneではデータ連携を活用することで、さまざまなファイル管理サービスを行えます。
データ連携を活用することで、「ファイル管理サービス上のファイルをダウンロードすることなく、添付できるようにしたい」「大容量ファイルを案件と紐付けて共有したい」といった要望を叶えることができます。
バックアップ
運用中のアプリを誤って削除してしまった場合や、添付ファイルを1つずつ手動でバックアップを取らなければいけない場合に役立つのが、バックアップ機能です。データ連携ツールを活用すれば、こうした問題を手間なく解決することができます。
ページ制作・Web出力
ページ制作・Web出力のデータ連携を活用すれば、kintone内にあるデータを利用して、顧客ごとの注文履歴画面や注文入力画面を作成することも可能。kintoneアカウントを持たない方でも特定の情報を閲覧したり、入力したりできるようになります。
メール
kintone内の顧客情報を活用して、個別/一括でのメール送信が可能に。テンプレートを使って一斉送信メールに名前を自動で挿入したり、条件送信で契約後に契約内容を記載した自動メールを送信したり、請求書などを添付することもできるようになります。
電話
取引先からの電話応答時に、kintoneの顧客画面を自動で表示させるCTIツールや、外部のブラウザ電話システムとkintoneの顧客データを連携できるツールなどが提供されています。
FAX
受信したFAX文書のkintoneでの一元管理や、kintoneアプリ内からのFAX送信が可能になります。
ワークフロー
Kintoneにはワークフロー機能が標準装備されていますが、標準機能ではカバーし複雑なワークフローを作成したい場合や、複数アプリにまたがったワークフローを構築したい場合に活用されています。
SNS、チャット
Kintoneに搭載されている通知機能を強化して、件名や本文などを追加したり、外部チャットツールに通知連携をしたりすることが可能。またkintoneアカウントを持たない顧客にも、契約更新時期などの自動通知を可能にします。
請求
kintoneのデータと連携した請求書の作成や、会計ソフトで管理している決済ステータスをkintone内で確認することが可能に。
見積
請求書と同様、kintone内の顧客情報や商品情報を使った見積書作成ができます。また、契約・受発注の際には、電子署名と連携できるツールも用意されています。
帳票
見積・請求書などの帳票出力だけでなく、配送伝票や指定伝票への印刷、ラベルプリンタを使った製品ラベルや配送ラベルなどへの印刷もできるようになります。
スケジュール
Kintoneでスケジュールを登録・更新することで外部カレンダーに自動連携。スケジュール管理がしやすくなるだけでなく、外部連携をすることでアカウントを持たない社外の方ともスケジュールを共有できるようになります。
手書き入力
手書き文字を高精度で読み取りデータ変換をするOCRシステムとkintoneを連携することで、転記の手間なく手書き申込書の情報管理や帳票出力が可能に。また、アンケートに利用すれば、回収後すぐにkintoneの自動集計機能で集計作業まで完了します。
営業、マーケティング
名刺管理サービスと連携して、顧客情報の入力の手間を省き、メール配信を効率化することができます。
CRM
kintoneとコールセンター向けのCTIサービスを連携すれば、クリックトゥコール機能などで業務効率化を図れます。
画面開発
kintoneと同様の業務用アプリの作成プラットフォームと連携することで、カメラ機能やQRコード読み取りなどの機能性を持たせることや、モバイル端末からでも利用しやすいUI/UXにすることが可能になります。
開発サポート
データ連携したいサービスがあるが、サードパーティーでも連携ツールが開発されていないとなると、時間もコストもかかるもの。そんな時に使える、ノンプログラミングで多様なシステムと連携ができるデータインテグレーションツールも用意されています。
経費
例えば、kintone内の交通費申請に乗り換え案内サービスのAPIサービスを導入すれば、申請者もチェックをする経理担当者も作業がスムーズになります。
会計
クラウド会計システムと連携すれば、kintone内での営業管理・売上管理から、会計・決済・入金管理まで、一連の業務フローをシームレスにつなぐことができます。
在庫管理
バーコード読み取りアプリと連携すれば、生産管理・在庫管理システムをkintoneで手軽に構築することができます。
kintoneにおけるデータ連携を行う前に考えるべきこと
kintoneでのデータ連携は、上記でご紹介したように業務効率化や生産性向上とさまざまなメリットがあります。しかし単にデータ連携すれば良いわけではなく、要件を定義し自社にあった連携を行う必要があります。
連携対象のシステムとワークフローでの要件定義
それぞれの用途別でサービスをご紹介したように、連携対象になるシステムもさまざまな種類があります。そのためコストをかけて導入しても思うような成果が得られないケースも珍しくありません。実際にkintoneでの連携対象システムとワークフローでの要件定義には、以下の手順を参考にしてください。
①業務内容や業務の流れを整理する
②業務の流れを時系列や状態で確認する(ガントチャートやシーケンス図の活用がおすすめ)
上記のように業務のポイントを洗い出したら、kintoneでできることと照らし合わせながら、落とし込んでいきましょう。
リアルタイムでの連携などの必要性とコスト面での要件定義
kintoneでのデータ連携はリアルタイムで行えるものもあれば、そうでないものもあります。実際にリアルタイムでの連携が全てのケースで最適とは限りません。
またリアルタイム連携にするとコストが発生してしまうケースもあります。そのためデータ連携する前に、どのタイミングでの連携が必要なのかを定義してから連携を進めていきましょう。
ただし多くの場合、リアルタイム連携が行えれば、さまざまなミスや行き違いを防ぎやすいといえます。
連携をするデータの流れとセキュリティ面での要件定義
連携したいデータには、顧客情報や金額情報など機密性の高いものも多いでしょう。そのため、セキュアに運用するにはデータの流れとセキュリティ面での要件定義も考えておかなければいけません。
このように、kintoneにおけるデータ連携では、コストや利便性、拡張性、セキュリティなど多角的に評価する必要があり、扱うデータや目的によっても最適解が異なります。
また利便性を求め過度に機能や実現要件を拡張してしまうことでセキュリティ面の問題が出ることや、コスト過多になることもあるでしょう。このバランスを取るのは難しいことですが、大切な顧客情報を守るためにはセキュリティ面を最優先で考慮することが重要です。
またデータ連携する際には、Webhook機能が搭載されたフォームサービスも連携ツールの一つとして検討できます。Webhookとは、特定のイベントをトリガーとして、その情報を外部のWebサービスにリアルタイム送信する機能です。
多彩な業務で使える高セキュリティなWeb CRM「クライゼル」
「クライゼル」のwebhook機能でkintoneを始めとする他システムとも柔軟に連携
弊社のご提供するフォーム作成・WebCRMツール「クライゼル」は、Webhook機能を搭載し色々な外部ツールとの連携をスムーズに行えます。そのためフォームに入力されたデータをkintone等クラウドツールにリアルタイムで連携できます。
「クライゼル」は中央官公庁・自治体・学校・民間企業様など、業種・業態、BtoC・BtoBを問わず、1000社以上の導入実績があり、セキュリティ面でご好評いただいているシステムです。kintoneとデータ連携ができるWebフォームは「クライゼルのkintone連携」を、kintoneと連携したクライゼルマイページは「kintone連携マイページ」をご覧ください。
また、弊社ではkintoneの導入支援も行っています。「kintoneの導入経験がない」「社内リソースがなく、kintoneの設定を代行して欲しい」このようなお悩みを、kintoneの認定資格保有者が解決します。お気軽にこちらにあるフォームからご相談ください。
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