会員サイトをデザインする際には優れたUI/UXが不可欠です。本記事では会員サイトに必須とされる機能やUI/UXを設計する際の注意点など、サイト設計に欠かせないポイントをご紹介します。ぜひご参考ください。
デザインが自由自在な会員サイトを構築するなら、クライゼルの会員サイト作成機能をご利用ください。また当社では、マイページ・会員サイト制作代行も承っております。お気軽にご相談ください。
会員サイトに必要な機能
まずは会員サイトを構築する上で必要とされる機能を紹介します。
会員管理機能
会員サイトの最も基本となる機能です。会員情報にはいろいろな情報が含まれます。個人会員向けであれば氏名、住所、電話番号、メールアドレス、顧客ステータス等です。企業向け会員サイトであれば、企業名、部署名、担当者名、住所、連絡先番号、お取引種別など多岐にわたるでしょう。
ログイン・ログアウト機能
サイト利用時にマイページに入るためや会員限定ページを閲覧するために必須の機能です。ログイン機能とともにログアウト機能も合わせて設置する必要があります。パッと見てログインできることが重要なため、シンプルなUI設計が求められます。
メッセージング機能
ユーザー向けにメールマガジンなどを配信するための機能です。会員サイトとメール配信が同じシステムで実現できると、会員サイトシステムとメール配信システム間で顧客データの連携が不要になるため便利です。会員サイトのシステムにメール配信機能がない場合は外部のメール配信ベンダーのサービスを利用しているケースも見られます。
管理画面
会員登録しているユーザーの情報を閲覧するなど、会員情報を管理するための機能です。CRMシステムとして利用する際は管理画面からユーザーデータを参照することができます。管理画面に表示される内容は多岐にわたるため、管理者が使いやすいようUIデザインを構築する必要があります。
会員情報管理機能
ユーザの各種情報を管理する機能です。会員サイトの目的に応じて多様な項目を管理できる必要があります。例えば、会員ID、名前、会社名、メールアドレス、会員ランク、会員セグメント、有料・無料の判別、サービス申し込みステータス(案内・申請・審査・承認など)などです。
会員情報表示・更新機能
ログインしたユーザが自分の登録情報を確認できる機能です。また、会員情報に変更がある場合、会員自身で変更できるようにすることが一般的です。
検索機能
サイト内の商品やサービス、過去の記事などを調べる際に利用します。検索スピードや検索精度の高さはユーザーの満足度に直結するため重視したいポイントです。
決済機能
会費徴収やサイト内で物販などを行う際に必要な外部決済サービスと連携する機能です。支払い方法は振り込みやカード払いのほか、キャッシュレス決済サービスなど多様化しているため、ユーザーを取りこぼさないようさまざまな方法に対応できるように心がけましょう。
会員サイトに必要な機能に関しては以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひご一読ください。
会員サイトの使い勝手は、UXで決まる。
会員サイトをデザインする際に最も大切にしなければならないのはUXです。UXとは、「ユーザー エクスペリエンス(サービスなどの利用を通じてユーザーが得る体験)」のことを指します。会員サイトを例に取ると、ユーザーが会員サイトに入会し、サービスを利用するという工程すべてがUXとなります。
会員専用のサイトであっても実際に利用する際にストレスなく欲しい情報にアクセスできるUX設計が欠かせません。
1.直感的な操作性
初めて訪れるユーザーでも、説明なしに会員登録やログイン、情報閲覧、各種設定ができるようなデザインを目指します。 年齢を問わず分かりやすい画面設計が必要です。
2.スムーズな遷移
各ページ間の移動がスムーズで、ユーザーが自分のいる場所を見失わないように、パンくずリストや明確なナビゲーションを提供します。
3.フィードバックの提示
ユーザーの操作(例:ボタンクリック、入力エラー)に対して、視覚的またはテキストで即座にフィードバックを返すことで、ユーザーは自分の操作が正しく認識されたことを確認でき、安心して利用できます。
4.パーソナライゼーション
ログインユーザーの過去の行動履歴や閲覧履歴に基づいたコンテンツのレコメンド、表示内容の最適化など、ユーザー一人ひとりに合わせた体験を提供できるデザインは、エンゲージメントを高めます。
UIデザインが肝になる会員サイトの機能
UIは「ユーザーインターフェイス」の略称ですが、ここではユーザーが会員サイトで目的を達成するまでのプロセスへ誘導するためのデザインをすることを指します。特に、UIデザインに注力したい機能について紹介します。
会員登録のエントリーフォーム
会員サイトの入口とも言えるエントリーフォームはもっとも重要な機能。誰もが素早く簡単に登録できるようなデザインにする必要があります。
会員のログイン後画面
会員になったことで利用できる機能が、ログイン後画面にて一目で分かるようにしましょう。利用しやすい会員サイトは利用率が高まるため、会員のログイン後の最初の画面は非常に重要な画面と言えるでしょう。
UIデザインで気をつけること
では実際にUIデザインをする際にどのような点に気を付けるべきでしょうか。ここでは気を付けるべきポイントを説明します。
ユーザを中心に置く
ユーザーのニーズや目標を理解し、ユーザビリティを最優先に考えましょう。ユーザーが会員サイトでえられるメリットが使いやすく、効果的に操作できるようにデザインしましょう。
一貫性の確保
ユーザーが会員サイトを使いながら感じる一貫性は重要です。一貫性のあるデザインは、ユーザーにとって予測可能で使いやすい環境を提供します。一貫した色、スタイル、レイアウト、アイコンなどを使用しましょう。
シンプルさと視覚的な整合性
インターフェースはシンプルで明確であるべきです。無駄な要素や複雑さを排除し、ユーザーにとってわかりやすいデザインを目指しましょう。また、視覚的な要素は意味と整合性を持つようにし、ユーザーが情報を理解しやすくしましょう。
レスポンシブデザイン
今は複数デバイスからアクセスすることが一般的です。ですので異なるデバイスや画面サイズに対応するレスポンシブデザインが重要です。異なる解像度やデバイスでの一貫性を保ち、ユーザーが異なる環境で快適に使えるようにしましょう。
最新のデザイントレンドに対応
UIデザインは常に進化しています。最新のデザイントレンドやベストプラクティスに関心を持ち、常に学習とアップデートを行いましょう
デザイン時に参考にできるギャラリーサイト10選
最新のデザイントレンドを把握するには、以下のギャラリーサイトを参考にして、会員サイトのUI設計するのも一つの手法です。
- I/O3000
- 高クオリティなサイトがメインに掲載されているギャラリーサイトです。掲載年を絞って検索すると、最近のデザインと過去のデザインを見比べデザイントレンドを感じられます
- MUUUUU.ORG(ムーオルグ)
- デザイン性が優れたサイトが集まっています。カテゴリーでソートして表示する機能もあるので、UIデザイナーが参考にしたくなるサイトも多いのが特徴です。
- ちょうどいい
- 「ハイセンスすぎない使いやすいサイト=ちょうどいいサイト」が多く掲載されています。「ちょうどいい」点が言語化されているので使いやすいです。
- Web Design Clip(ウェブデザインクリップ)
- 国内サイト、海外サイト、LP、スマホサイトにカテゴリがわかれていて探しやすいです。
- GOOD WEB DESIGN(グッドウェブデザイン)
- ひとつのデザインをクリックするとそれと関連するwebサイトが表示されるのでイメージを膨らませやすいです。
- URAGAWA(ウラガワ)
- 業界、サイトタイプ、特徴、カラー等で絞り込みを行える点が使いやすいです。
- LPアーカイブ
- LPに特化したギャラリーサイトです。会員募集告知のLPを考える際の参考になります。
- Parts(パーツ)
- 会員サイトにも必要な、ヘッダーやCTA(ボタン)など会員サイトにも必要な個々のパーツをまとめてみることができます。
- Modulesss
- こちらもwebサイトの部品を集めたギャラリーサイトです。会員サイトのデザインに必要な部品のデザインの参考を探す際に便利です。
- BANNER LIBRARY(バナーライブラリ)
- 良質なバナーデザインを集めたギャラリーサイトです。会員サイト上にもキャンペーンバナーの設置などが必要な際に参考にできます。
会員サイトのデザイン例:クライゼルを利用したデモサイト
トライコーン社が提供するクライゼルは、HTML/CSS、Javascriptを使い会員サイトのデザインをフルカスタマイズすることが可能です。クライゼルなら会員サイト上に会員情報を埋め込んだり、各種フォームをカンタンに設置できます。下記は「クライゼル」を利用して制作した会員サイトのデモページです。ぜひ、ご覧ください。
会員サイト例1:会員限定情報掲載

デモページへのアクセスはこちら:https://krs.bz/tricorn_crm/s/demo_mypage01_login
※ログインボタンを押すとログインいただけます。
会員サイト例2:株主向けマイページ

デモページへのアクセスはこちら:https://krs.bz/tricorn_crm/s/yutai_login
クライゼルにご興味がございましたら、以下よりダウンロードいただけます。ぜひ参考の一助にしてください。

会員サイトの管理画面のUIデザインの注意点
いままでは会員向けUIに関して説明してきました。会員サイトを使うのは会員だけではなく、管理者も使います。管理者が使う管理画面は情報量が多く、表示される内容が多岐にわたるため、UIデザインを構築する際には注意すべき点が複数あります。1つずつ見ていきましょう。
一般的なフォントを使う
会員閲覧サイトではサイト印象や世界観を表現するためにはフォント選定も非常に重要です。しかし、管理画面のような読みやすさを重視したいページでは一般的に使用されるフォントを選び、視認性や判読性を優先させた方が賢明です。慣れ親しんだフォントは、脳内の処理負荷が下がるため、読む際のストレスを軽減させてくれます。
多くの色を使わない
色の使い方にも注意が必要です。多色使いは情報の優先度が不鮮明になり、画面全体がまとまりのない印象になる可能性があります。「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」の3色を基本に使用することで、色のルールを理解してもらいやすくするようにしてください。
視線誘導を意識したレイアウトにする
Webサイトでは、ユーザーの視線をコントロールする視線誘導という心理効果を活用することが多くありますが、管理画面は情報量が多いことから視線誘導を意識したレイアウトをする必要があります。視線誘導はZ型(ユーザーの視線を左上、右上、左下、右下の順に誘導)とF型(ユーザーの視線を左上、右上、左下、右下の順に誘導)の2パターンに大別されるため、管理画面ではこの動きを意識し、見てもらうべき情報のゾーニング(配置領域の設計)をしていくようにしましょう。
構造をできるだけシンプルにする
管理画面は載せるべき情報が多いため、複雑な構造になりがちです。しかし、シンプルにしようと多層構造を選択した場合、管理者の視認性を下げてしまう危険があります。多層構造の場合は3階層以上にならないようにし、2階層の場合も階層ごとにタブの見た目を変えるなど、ユーザーが探す情報にすぐに辿り着けるよう意識して制作しましょう。
通知がすぐ目につくようにする
管理画面上で管理者がするべきアクションをシステムが通知して誘導することで、効率的に業務が行えるようになります。具体的には、
- サービス提供側からの重要なお知らせ
- 新着情報の件数と概要
- 管理者が対応すべき事とその残件数
などの通知が該当します。通知に気づいてもらうために、目に留まりやすい場所に通知機能を設置し、通知があった場合に目立たせるようにしてみてください。
パーソナライズをできるようにする
管理者が求める情報に迅速にアクセスできるよう、管理画面をパーソナライズしたりカスタマイズできると、管理業務の効率が向上します。会員サイトシステムを構築時または選定時に管理画面のカスタマイズ性もしっかり確認しましょう。
会員サイトデザインの制作プロセスと費用
会員サイトのデザインは、単なる見た目の美しさだけでなく、ユーザーが快適に利用し、ビジネス目標を達成するための重要なプロセスです。ここでは、一般的な制作プロセスと、それに伴う費用の目安について解説します。
会員サイトデザインの制作プロセス
会員サイトのデザインは、企画から公開、そして運用後の改善まで、いくつかの段階を経て進められます。
① 企画・要件定義
- 目的の明確化: なぜ会員サイトが必要なのか、会員サイトで何を達成したいのか(例:顧客満足度向上、リピート購入促進、限定コンテンツ提供、コミュニティ形成など)を明確にします。
- ターゲットユーザーの特定: どのようなユーザーが利用するのか、そのニーズや行動パターン、ITリテラシーなどを具体的に定義します。
- 必須機能の洗い出し: 会員登録・ログイン、マイページ、コンテンツ閲覧、メッセージ機能など、会員サイトに実装すべき機能をリストアップします。
- サイトマップ・情報設計: サイト全体のページ構成や、各ページのコンテンツ配置を設計します。
② ワイヤーフレーム・プロトタイプ作成
- 骨格の設計(ワイヤーフレーム): 各ページの要素(テキスト、画像、ボタン、入力フォームなど)の配置や、ナビゲーションの構造を簡易的な図(ワイヤーフレーム)で作成します。この段階では、デザインの色やフォントなどは考慮せず、機能と情報の整理に注力します。
- 動作確認(プロトタイプ): ワイヤーフレームをもとに、実際のサイトのようにクリックや画面遷移が可能なプロトタイプを作成し、ユーザー動線を検証します。これにより、デザインの実装前にユーザー体験上の課題を発見・改善できます。
③ UIデザイン
- ビジュアルデザインの決定: ワイヤーフレームとプロトタイプで確定した骨格に、ブランドイメージに合わせた配色、フォント、アイコン、画像などを適用し、具体的なビジュアルデザインを作成します。ユーザーが直感的に操作できる視覚的な分かりやすさを追求します。
- デザインガイドラインの作成: 今後の運用や機能追加のために、デザインルール(カラーコード、フォントサイズ、ボタンのスタイルなど)をまとめたガイドラインを作成する場合もあります。
④ システム開発・実装
デザインが完成したら、会員管理システムやコンテンツ管理システム(CMS)と連携させ、実際にサイトが動作するようにシステムを開発し、デザインを実装します。フロントエンド(ユーザーが見る部分)とバックエンド(システム処理部分)の両方の開発が必要です。
⑤ テスト・検証
- 動作確認: 全ての機能が正しく動作するか、会員登録からログイン、コンテンツ閲覧、各種設定まで、ユーザーの利用シナリオに沿ってテストします。
- 表示確認: PC、スマートフォン、タブレットなど、様々なデバイスやブラウザでデザインが崩れていないか、正しく表示されるかを確認します。
- セキュリティテスト: 会員情報を扱うため、セキュリティ脆弱性がないかを入念にチェックします。
⑥ 公開・運用開始
テストが完了したら、会員サイトを公開し、運用を開始します。
⑦ 効果測定と改善
- 公開後も、アクセス解析ツールなどを用いて、ユーザーの行動データ(アクセス数、滞在時間、離脱率、コンバージョン率など)を継続的に分析します。
- ユーザーからのフィードバックも収集し、それらの情報をもとにデザインや機能を改善していくPDCAサイクルを回すことで、会員サイトの価値を高め続けます。
会員サイトデザインの費用目安
会員サイトのデザイン費用は、その規模、機能の複雑さ、デザインの質、制作会社やデザイナーの経験などによって大きく変動します。
一般的に、会員サイトの制作費用は数十万円から数百万円以上と幅広いです。以下に費用に影響する主な要素を挙げます。
- サイトの規模とページ数
- ページ数が多いほど、デザインと実装の手間が増え、費用は高くなります。
- 機能の複雑さ
- 会員登録・ログインのみのシンプルな機能:比較的安価
- マイページ、コンテンツ閲覧、メッセージ機能など:機能が増えるごとに費用が増加
- 決済連携、ポイントシステム、レコメンド機能、コミュニティ機能など:高度な機能は高額になります。
- デザインのカスタマイズ度合い:
- 既存のテンプレートやフレームワークをベースにする場合:比較的安価
- 完全なオリジナルデザインを求める場合:デザイナーの工数が増えるため高額になります。
- レスポンシブデザインの有無
- スマートフォンやタブレット対応が必須なため、これも費用に影響します。
- システム開発の有無
- 会員管理システムやCMSの新規開発が必要な場合、デザイン費用とは別に大きな開発費用が発生します。既存のシステムやASPサービスを利用する場合は、その分費用を抑えられます。
- 運用・保守サポート
- 公開後のサーバー保守、システムメンテナンス、コンテンツ更新サポートなどを含める場合、月額費用が発生します。
費用を抑えるポイント
必要最低限の機能からスタート
最初から全ての機能を盛り込まず、コアな機能から段階的に追加していくことで、初期費用を抑えられます。
テンプレートやASPサービスの活用
デザインの自由度は下がるものの、既存のテンプレートや会員サイト構築に特化したASPサービスを利用することで、開発費用を大幅に削減できます。
要件の明確化
制作に入る前に、目的や機能を具体的に明確にしておくことで、手戻りが減り、結果的にコストを抑えられます。
会員サイトのデザインは、一度作って終わりではなく、公開後の運用と改善が非常に重要です。初期費用だけでなく、長期的な視点で運用コストも考慮した上で、最適な制作方法とパートナーを選ぶことが成功への鍵となります。
まとめ
会員サイトのデザインは、見た目の美しさ以上にUX/UIデザインにこだわった制作が求められます。ユーザー目線に立った使いやすい会員サイト制作を心がけてみましょう。
高セキュリティなCRMプラットフォーム「クライゼル」では、UX/UIデザインにこだわった会員サイト制作が可能です。
デザインの自由度も高いこともあり、こだわりを持ちつつユーザビリティの高い会員サイトを構築したいとお考えの方はぜひクライゼルをご活用ください。
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