Webサイトを作成する際はユーザーからの問い合わせを円滑に行うために、お問い合わせフォームの設置をおすすめします。WordPressで作成したWebサイトの場合も同様です。
フォームの設置方法はWordPressプラグイン・Googleフォーム・フォーム作成ツールの3種類です。ここの記事ではWordPressプラグインの「Contact Form 7」に焦点を当て、WordPressで作成したwebサイトにお問い合わせフォームを設置する方法を解説します。
なお、お問い合わせフォーム作成ツールをお探しの場合は、クライゼルのフォーム作成ツールをご利用ください。
お問い合わせフォームをWordPressに設置するメリット
ユーザーが気軽に質問でき、問い合わせのハードルを下げてくれるのがお問い合わせフォームです。ここでは、Webサイトにお問い合わせフォームを設置するメリットを4つ解説します。
訪問者が営業時間外でも連絡できる
WordPressで作成したWebサイトに訪問したユーザーがサイト側に連絡を取るためには、お問い合わせフォームから連絡する以外に、電話や電子メールといった方法があります。しかし、電話の場合は営業時間内の対応に限られるため、利用者にとっては不便な場合があります。
また、電子メールも問い合わせ内容のほか、名前や連絡先なども含めた文章を始めから考えなくてはならないため、手間がかかります。このように、電話や電子メールは利用者が問い合わせを面倒に感じてしまう要因となり得ます。
一方、お問い合わせフォームがあれば、気軽にコンタクトを取れるため、問い合わせに対するハードルが下がります。また、質問や回答が24時間対応可能である点もメリットです。ユーザーがより問い合わせしやすくなるフォームにするには、フォーム内の入力を必要最低限にしたり、選択式の項目を増やすなど、利用者が手軽に入力できる工夫をすると良いでしょう。
問い合わせの送り先が分かりやすい
お問い合わせフォームがあることで、メールアドレスを記載するよりもユーザーはどこに問い合わせたらいいのかが分かりやすくなります。Webサイト上にお問い合わせフォームへ誘導するボタンを置くことで、視認性が高く問い合わせが容易になるでしょう。
また、お問い合わせフォームでは自動返信機能を搭載することができます。自動返信機能によってユーザーに問い合わせ完了の通知ができれば、ユーザー側は問い合わせが受け付けられたことが分かって安心するでしょう。自動返信で送られるメッセージは、問い合わせの控えとしても役立ちます。
一度に必要な情報を取得できる
電話や電子メールで問い合わせを受け付けた場合、内容の聞き間違いや書き漏れが起きてしまう恐れがあり、それらのリスクを完全に防ぐことは難しいでしょう。しかし、お問い合わせフォームであれば必要な情報を必須項目として設定できるため、企業側が欲しいデータを確実に取得できます。問い合わせ内容以外に名前や住所、連絡先などは特に必要な情報であるため、入力必須の項目に設定しておくと安心です。
また、必須項目は記入できても入力内容が不十分であると、再度企業側から確認を行わなければなりません。入力漏れや入力フォーマットにミスがあった際に間違いを教えてくれる機能をフォームに搭載するのがおすすめです。
問い合わせ内容を一元管理できる
お問い合わせフォームを使うメリットとして、電話や電子メールの場合と異なり、「いつ」「誰から」「問い合わせ内容」「それに対しての返信」を一元管理することができます。また、必要な情報を必須項目として設定できるため、企業側が欲しいデータを確実に取得できます。
問い合わせによって得られた名前や連絡先などの顧客情報を利用してメルマガやDMで案内する旨を事前に明記しておけば販促にも活用できます。そのほか、お問い合わせフォームをGoogleアナリティクスと連携させることで、お問い合わせフォームの改善箇所を見つけられます。
WordPressにお問い合わせフォームを設置する3つの方法
WordPressにお問い合わせフォームを設置する方法は、「プラグインを利用する」「Googleフォームを埋め込む」「お問い合わせフォーム作成ツールの活用」の3つです。それぞれの方法を見ていきましょう。
プラグインを用いる
WebサイトをWordPressで作成した場合、プラグインが最もおすすめの設置方法です。元々プラグインはWordPress用に作られているため、短時間でインストールできる上にコーディングも必要ありません。お問い合わせフォーム用のプラグインが豊富にあり、設定も簡単です。
お問い合わせフォームのプラグインとしては「Contact Form7」と「MW WP Form」がメジャーといえます。Contact Form7の開発者は日本人で、複数のフォームを管理できカスタマイズも柔軟に行える点が特徴です。MW WP Formは確認画面付きのフォームを作成できます。
簡単に設置できる点が魅力のプラグインですが、複数導入しすぎるとサイトの表示速度が遅くなるのがデメリットです。また、プラグインは多数あるため使いやすさや安全性を考えて導入しましょう。
Googleフォームを埋め込む
プラグインを用いる以外の方法として、GoogleフォームをWebサイトに埋め込むという手段があります。Googleフォームは、問い合わせの他にもさまざまなフォームを作成できる無料ツールです。無料ながら機能は豊富で、導入も簡単にでき、ドラッグ&ドロップもしくはクリック操作のみで設置作業ができる点がポイントです。
Googleフォームの注意点としては、届いたメッセージはGoogleドライブに蓄積されるため容量を圧迫してしまうことが挙げられます。また、フォームのデザインは企業のイメージに合ったデザインにできない点も考慮すべきでしょう。
お問い合わせフォーム作成ツールを利用する
お問い合わせフォーム作成ツールであればノーコードでフォームを作成できるため、プログラミングの知識がなくても安心です。フォーム作成ツールにはさまざまなテンプレートが用意されており、好みに合ったデザインでフォームを作れます。また、フォーム以外の機能が備わっているツールが多く、広い範囲で活用できるでしょう。
フォーム作成ツールは有料版と無料版があります。無料版は使用できる機能が制限されているケースが多く、反対に有料版は画像アップロード機能、メール配信機能、顧客管理機能などの拡張機能を利用できるのが特徴です。
可能であれば有料版のツールをおすすめしますが、費用がかかる点に注意しましょう。作成ツールを使用した方法でお問い合わせフォームを設置する際は、スマートフォンやPC、タブレットといったマルチデバイスに対応したフォームを作ることも重要です。
プラグインでお問い合わせフォームを作る方法
プラグインであるContact Form7を用いてお問い合わせフォームを作る場合の手順は以下の通りです。
- プラグインのインストールと有効化を行う
- プラグインを設定する
- お問い合わせフォームを固定ページに設定する
- 送信テストを行う
- スパム対策をする
- お問い合わせフォームをヘッダーに追加する
Contact Form7は使いやすさに定評のあるプラグインであるため、手順に沿って作業を進めていけば問題なくフォームを設置できるでしょう。手順の詳細は次項で解説します。
Contact Form 7とは
お問い合わせフォームの作成に入る前に、まずは今回使用するContact Form 7について概要を把握しておきましょう。
日本人が開発したContact Form 7は完全日本語対応となっており、日本語の解説記事が多くあります。シンプルで使いやすい点が評価され、国内外問わずインストール数は500万回以上、利用は完全無料です。
Contact Form7は、カスタマイズが容易で目的や業種を問いません。サポート体制も充実しており、初めてプラグインを使用する場合でも扱いやすいのが魅力です。Contact Form7の入力項目は名前やタイトル、テキストエリア、送信ボタンなどがあらかじめ設定されています。この他、ラジオボタンやドロップダウンメニューも設定可能です。基本設定を行い、固定ページに貼り付けるだけでお問い合わせフォームが作れます。プログラミングの専門知識がなくてもフォームが作成できるため、初心者でも安心です。
ステップ1:プラグインのインストールと有効化
ここからは、Contact Form 7を用いてお問い合わせフォームを作る場合の手順を解説します。まずは、公式サイトからContact Form 7をインストールします。
- ダッシュボードからプラグインを選択し、「新規追加」をクリック
- プラグインを追加する画面で、「Contact Form 7」と入力
- 検索結果にContact Form 7が出たら「今すぐインストール」を押す
- インストールが完了すると、「今すぐインストール」のボタンが「有効化」に変化
※有効化を忘れるとプラグインを使用できないため、必ず「有効化」ボタンをクリック - 「有効」というボタンに変化したら完了
ステップ2:プラグインの設定
contact Form 7の設定を行うには、ダッシュボード内の「お問い合わせ」をクリックします。表示された設定画面から「新規追加」ボタンを押しましょう。プラグインの設定では、フォーム・メール・メッセージの設定を行います。
ステップ3:フォーム設定
「フォーム」タブから設定を行います。Contact Form 7の場合、フォームにはデフォルトで氏名・メールアドレス・題名・メッセージ本文・送信ボタンがそろっているため、特に変更がなければそのまま使用可能です。追加もしくは修正したい項目があれば、項目一覧から必要なものを選べます。追加や修正を行った際は、最後に必ず保存ボタンを押しましょう。
ステップ4:メール設定
メール設定ではサイト運営側に届くメールと、問い合わせしてきた側に届ける自動返信機能をカスタマイズできます。メールタブをクリックして設定を進めましょう。
サイト運営側のメール設定画面には、問い合わせを受信する側と送信する側のメールアドレス・題名・追加ヘッダー・メッセージ本文・ファイル添付の項目が、テンプレートとして設けられています。追加ヘッダーにはメールの送信先(問い合わせた方)のメールアドレスがデフォルトで設定済みです。特に変更がなければ初期設定のままでも問題ありません。
また、メール設定では「メール(2)」の項目で自動返信機能を搭載できるため、問い合わせをしてきたユーザーに受け付けたことを通知できます。
そのため、自動返信機能はオンにしておいた方が良いでしょう。メール(2)のメール設定画面にある題名の内容は、受け付けが完了したことが伝わるような文面にするのがおすすめです。変更後は保存を忘れないようにしましょう。
ステップ5:メッセージ設定
「メールの設定」のタブから、お問い合わせフォームで表示されるメッセージの変更や追加が可能です。メッセージが一覧となっていますが、デフォルトのメッセージでもそのまま使用できます。変更・追加を行う際は各入力欄で編集しましょう。変更後は保存を押して完了です。
ステップ6:そのほかの設定
そのほかの設定はメッセージ横のタブから行えます。問い合わせに対するサンクスページなど、フォームやメッセージ以外のカスタマイズが可能です。必要なコードを記入して追加設定を行うため、HTMLやCSSなどの知識があると良いでしょう。
ステップ7:お問い合わせフォームを固定ページに設定する
プラグインの設定後は、お問い合わせフォームを固定ページに設定します。メニューバーの「お問い合わせ」から、コンタクトフォームの一覧が表示されます。そこに表示される「ショートコード」をコピーし、ダッシュボードの「固定ページ」から「新規追加」をクリックしましょう。
「新規固定ページを追加」という画面から、コピーしたショートコードを貼り付け、プレビューで確認、問題なければ「公開」ボタンを押します。
ステップ8:送信テストを行う
次に、お問い合わせフォームの送信テストを行います。お問い合わせフォームから各項目を入力して送信しますが、テストということが分かるようにすると良いでしょう。送信したら、問い合わせメールがきちんと届いているかどうか確認します。
ステップ9:スパム対策をする
お問い合わせフォームの作成時は、スパム対策を忘れずに行いましょう。対策には「reCAPTCHA」を導入するのがおすすめです。reCAPTCHAはGoogleが提供する無料サービスで、スパムメールなどからWebサイトを保護してくれます。
reCAPTCHAの一つである「reCAPTCHAv3」の設定方法を見てみましょう。まずは、reCAPTCHAのサイトにアクセスします。reCAPTCHAを導入するにはGoogleアカウントが必要になるため、アカウントを持っていない場合はアカウントの作成を行いましょう。サイトの「Admin Console」をクリックし、登録画面からWebサイトの情報を入力して送信ボタンを押します。その後、表示される「サイトキー」と「シークレットキー」をコピーしておきます。
管理画面に戻り、「インテグレーション」からreCAPTCHA項目の「インテグレーションのセットアップ」を押し、コピーしておいた「サイトキー」と「シークレット」を入力して「変更を保存」をクリックしたらスパム対策は完了です。
ステップ10:お問い合わせフォームをヘッダーに追加する
お問い合わせフォームをヘッダーに表示させるためには、どのページでも固定位置に表示できるグローバルナビゲーションに追加しなければなりません。
ダッシュボードの外観からメニューを選択し、作成します。「メニュー項目を追加」から表示したい固定ページをチェックし、「メニュー構造」で表示順を入れ替えて設定を進めていきましょう。入力後は「メニューを保存」ボタンを押して完了です。
フッターやサイドバーに追加したい場合も同様の手順で追加できます。
お問い合わせメールが届かない場合の対処法
送信テストなどフォームの動作確認を行う際、お問い合わせメールが届かないケースがあります。うまく届かない場合の対処法は、以下の2通りです。
メールアドレスを設定する
メールの送信先をGmailなどに設定している場合は、自社のメールアドレス等に変更してみましょう。自社のメールアドレス等に設定し直すことで、問い合わせメールが届かない不具合を切り分けできる可能性があります。
「メールアカウント設定」から「メールアカウントの追加」をクリックして設定を進めましょう。
迷惑メールフォルダに振り分けられていないか確認する
正常に送信できた時にメッセージが届いていない場合、迷惑メールフォルダに入っている可能性があります。自動化された問い合わせメールをスパムとみなしたメールソフトが、迷惑メールフォルダに振り分けてしまっている場合があるためです。そのため、まずは迷惑メールフォルダを確認してみましょう。メールソフトを確認する際は、迷惑メールにならない設定をしておくのがおすすめです。
高機能で高セキュリティなお問い合わせフォームを設置するならフォーム作成ツール
ここまで、プラグインでのフォーム作成方法を解説しました。フォームにおいてセキュリティ面を重視するのであれば、プラグインよりもお問い合わせフォーム作成ツールを選ぶと良いでしょう。
フォーム作成ツールにはさまざまな種類があります。その中でもおすすめなのが、クライゼルのWebフォーム作成ツールです。クライゼルのフォームはカスタマイズ性が高い上、専門知識は必要ありません。お問い合わせフォーム以外にも、アンケートや資料請求といったフォームが作成可能です。
また、お問合わせフォームにあると便利な画像アップロード機能や、その後のデータ活用に使えるメール配信機能、顧客管理機能などを搭載しています。セキュリティにも強いため、お問い合わせフォーム作成の際に利用してみてはいかがでしょうか。
クライゼルのフォームについては、「高機能でカンタン!Webフォーム作成ツールならクライゼル」をご覧ください。
まとめ
Webサイトにお問い合わせフォームを設置すると、ユーザーにとっても企業側にとってもメリットがあります。WordPressで作られたWebサイトにお問い合わせフォームを設置する場合は、プラグインを使用したContact Form 7の利用がおすすめです。プラグインの他、フォーム作成ツールを使ってお問い合わせフォームを作る方法もあります。フォーム作成ツールに、クライゼルの利用はいかがでしょうか。